金木犀の許嫁
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第六十八話 すき焼きも食べてその一
第六十八話 すき焼きも食べて
白華達は彼女の両親の好意ですき焼きの店に入った、そしてそこで伊賀牛のそれを楽しむのだった。
そのすき焼きの肉を食べてだ、まずは白華が言った。
「やっぱり美味しいですね」
「すき焼きはね」
兄の佐京が笑顔で応えた。
「美味しいね」
「はい、伊賀牛最高です」
「幾らでも食べられそうだよ」
「全くですね」
「今だとね」
二人の母の神世が言ってきた。
「すき焼きって結構普通に食べられるものになったわ」
「牛肉が安くなったからだね」
「ええ、スーパーで安売りしていたら」
息子に答えた。
「後はお葱と科お豆腐を買ってね」
「それで出来るね」
「輸入肉が入る様になってからよ」
アメリカやオーストラリアからというのだ。
「それからね」
「そうなったね」
「昔とは違うわ」
「すき焼きが凄いご馳走だった時代じゃないね」
「牛肉全体が」
まさにというのだ。
「もうね」
「高くてですね」
「もうね」
それこそというのだ。
「そうは食べられなかったわ」
「すき焼きは」
「他の牛肉のお料理もね」
「今よりですね」
「けれど今じゃ結構普通に食べられる様になったけれど」
それでもとだ、母は話した。
「やっぱりいいお肉は違うわ」
「伊賀牛は有名だからね」
父の佐吉も言ってきた。
「美味しいって」
「手間をかけて作っていて」
「そうしているからね」
「美味しいですね」
「輸入肉もいいけれど」
「特別に手間暇をかけていて」
「それでだよ」
娘に笑顔で話した。
「この通り美味しいんだ」
「すき焼きにしてもですね」
「美味しいんだ、他のお料理でもね」
「ステーキにしても」
「しゃぶしゃぶでもね」
「そうですね」
「だからね、今は皆でね」
ここにいる全員でというのだ。
「楽しく食べようね」
「その味を楽しんで」
「こうしてね」
笑顔で話してだった。
彼も肉を食べた、そして酒も飲むが。
酒についてもだ、白華は笑顔で話した。
「八条グループのお店なので八条学園に通っていますと」
「こっそりとだけれどね」
真昼が微笑んで応えた、当然彼女も飲んでいる。
「飲めるわね」
「そうですね」
「嬉しいことにね」
「やっぱりです」
白華はおちょこで飲みつつ言った。
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