金木犀の許嫁
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第六十七話 白華のお見合いその十三
「非常にです」
「卑しい存在になって」
「常にです」
まさにというのだ。
「餓えていまして」
「苦しみますね」
「渇きにもです」
こちらにもというのだ。
「苦しむ」
「そうなって」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「救われないです」
「餓鬼になれば」
「ですから」
それ故にというのだ。
「品性等はです」
「なくしたら駄目ですね」
「はい」
絶対にというのだ。
「あがきましても」
「武士道もですね」
「備えて」
そうしてというのだ。
「あがくことです」
「そうですか」
「そのことはです」
まさにというのだ。
「私も意識しています」
「お金の大切さと使い方も」
「そして誇り、倫理あってです」
「あがくこともですね」
「意識しています」
「そうですか」
「そしてです」
さらに言うのだった。
「これからも生きていきます、お仕事もです」
「同じですか」
「誇りあって最後まで、ですね」
「やっていきます」
「そうですか」
「はい、そして」
それにというのだ。
「今回は私の分はです」
「出されますね」
「そうします。では食べに行きましょう」
「わかりました」
白華と豊が笑顔で応えた、そうしてだった。
一行は時間になるとその店に向かった、白華のお見合いを前にしてすき焼きも食べてそうして楽しむのだった。
第六十七話 完
2025・3・23
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