ドリトル先生とサーカスの象
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第一幕その四
「ブラック企業みたいなね」
「人間の世界で言う」
「そうした団体もあるんだ」
「そうなんですね」
「そしてね」
先生はさらに言いました。
「そうした団体はね」
「少しでも行いをあらためていって欲しいですね」
「僕はそう考えているよ」
心から思って言う先生でした。
「象だけじゃなくてね」
「他の生きものについても」
「そう思うよ」
「動物園や水族館でもある問題ですね」
「広く言えばね」
まさにというのです。
「ペットショップでもね」
「何処でもあるお話ですね」
マグも嫌そうに言いました。
「あっしは今ペットショップをやってるじゃないですか」
「ショッピングモールでね」
「ペットショップでもですよ」
「生きものを命として見ないでね」
「ええ、商品としか見ないで」
「粗末に扱うお店もあるね」
「悪質なブリーダーもいまして」
そうであてっというのです。
「本当にヤクザ屋さんがやっていて」
「実はね」
「とんでもないことをしていますよ」
「繁殖用にね」
「嫌なことも多いですよ」
「ペット業界もだね」
「はい、そうして」
そうした環境でというのです。
「飼い主もですよね」
「ふわりのことがあったね」
「おもちゃにしか見ていないですね」
「そうだよ、最初は可愛がっていてもね」
それでもというのです。
「飽きるか別のおもちゃが手に入るとね」
「無視したり捨てますね」
「そうするよ」
「自分がそうなったらどう思うか」
「そうしたことをする人程烈火の如く怒るよ」
「そうするに決まってますね」
「そうだよ、自分がやられて嫌なら」
それならというのです。
「もうね」
「しないことですよね」
「そうだよ」
先生は心から答えました、
「絶対にね」
「それが人の在り方ですよね」
「そしてサーカス団でもね」
「先生が関わった」
「あのサーカス団みたいな団体がだよ」
それこそというのです。
「あるんだ、何処でもね」
「そうですね」
「生きものも働いている人達もね」
「道具ですね」
「お金儲けの為のね」
「だから虐待しますね」
「今お話している子象みたいにね」
それこそというのです。
「粗末に扱ってそれが出来なくなったら」
「批判を受けて」
「そうなったらね」
それこそというのです。
「倒産したから」
「虐待がないと成り立たなかった」
「そんな団体だったんだ」
「生きものも人も大切にして」
そしてと言う王子でした。
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