ドリトル先生とサーカスの象
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第一幕その五
「ちゃんとしないとね」
「そうだね」
「三歳の子供を衰弱死させる様な団体なんて」
「どれだけ酷いかわかるね」
「よくわかるよ、アフリカにも象はいてね」
そうしてと言う王子でした。
「僕の国にもだよ」
「象はいるからね」
「よくわかるよ、象は賢いだけじゃないんだ」
それだけでなくです。
「とても繊細なんだ」
「そうした生きものだね」
「どの生きものもそうでね」
賢くて繊細でというのです。
「象もだよ」
「そうだね」
「だからね」
「虐待なんて絶対に駄目だよ」
「何かあると耳の後ろを叩いたり」
そうしたりというのです。
「ずっと立たせたりね」
「最初にね」
「無理にショーに出させ続けたり」
「弱っても芸をさせたんだ」
「そんなことはだよ」
「人間にも駄目だしね」
「生きものにもだよ」
何があってもというのです。
「したら駄目だよ」
「その通りだよ」
王子も強い声で言いました。
「そんな団体は放置したら駄目だよ」
「間違えているからね」
「決定的にね」
「その通りだね」
「どうも僕達がこうしたことを言うと」
そして行動したらとです、先生は言いました。
「余計なことをするなとか無駄なことだとかね」
「言う人がいるね」
「ショーはこうしたものとかね」
「生きもののことはどうでもいいとかね」
「そんなことを言う人がいるよ」
「ネットでは特にね」
「けれどこうした人達を見ると」
どうかといいますと。
「言ってることはとても非科学的で偏見に満ちていて」
「自分と違う意見の人を徹底的に攻撃するね」
「そうしてね」
それでというのです。
「何か愛国や人権を矢鱈言うけれど」
「そんな有様だね」
「他のことには興味がなくて全く学ぼうとしないで」
そうであってというのです。
「嘘を鵜呑みにしてね」
「自分に都合のいい話を都合よく解釈して」
「そして罵り続ける」
「そんな連中だね」
「こうした人達も同類だよ」
先生は断言しました。
「それこそね」
「そうした団体とね」
「そうだよ、やっぱり自分が同じことをされるとね」
「烈火の如く怒り狂うね」
「そうなるよ」
「そうした連中も酷いね」
「そうした人達は何処でもいますね」
トミーもお顔を曇らせて応えました。
「本当に」
「日本でもね」
「そんな人達にはなったら駄目ですね」
「そうだよ、そうした人達を見たら」
その時はといいますと。
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