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夢幻水滸伝

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第三百九十四話 ウルグアイでの合流その一

                第三百九十四話  ウルグアイでの合流
 アマードとマルタはブラジルからウルグアイに攻め入らんとしていた、だが国境ではリョサがいてだった。
 彼の築いた堅固な防衛線の前に攻めきれないでいた、アマードはその防衛線を見つつマルタに話した。
「無理に突破しようとしたら」
「かなりの損害が出てね」 
 マルタはそうなりと返した。
「それでもよ」
「突破出来そうにないね」
「塹壕を掘って鉄条網も敷いて」
「そこから戦っているから」
「私達は戦車とか持っていないから」
 この兵器はというのだ。
「塹壕を掘られるとね」
「中々突破出来ないね」
「精鋭に密か後方に回ってもらったり」
「飛兵を用いていて攻めていても」
「突破しようとすると」
「損害が出るね」
 アマードはそれでと話した。
「だからね」
「そうは突破出来ないわね」
「治療や復活は出来ても」
 それでもというのだ、前線では両軍が睨み合っている。
「それでもね」
「ええ、傷付く人が出るのは事実で」
「物資も多く失うし」
「迂闊には無理に攻められないわ」
「そうなんだよね」
「だからね」 
 そうした事情がありというのだ。
「私達もね」
「そうは攻められないよ」
「これがね、こうなったら」 
 ここでアマードは考えて言った。
「地下深く掘っていって敵の後方に出ようか」
「この辺り下層は岩が多くて」
 マルタはそれは無理だと返した。
「ちょっとね」
「掘り進むことは無理なんだ」
「私達の技術ではね」
「そうなんだ」
「そやから敵陣を突破するしかないけど」
「その突破がね」
「出来そうにないわね」
「ちょっとやそっとではね」
「困ったことね」
 こうした話をしてだった。
 二人は今はリョサと彼が率いる軍と対峙していた、彼等はこの状況に困っていた。だがそれはリョサも同じであり。
 状況を見てだ、彼は周りに言った。
「ここは守っていてもね」
「それでもですね」
「報告を聞きますと」
「芳しくないですね」
「戦局はね、アレンカールさん達は大軍で攻めてきていて」
 それでというのだ。
「アルゼンチン北部はね」
「敵軍の敵に落ちていっています」
「街や村が次々と」
「ラプラタ川上流が掌握され」
「拠点を築かれています」
「そうなってきているから」
 だからだというのだ。
「ちょっとね」
「この状況はですね」
「困ったことですね」
「戦局全体を見ますと」
「ウルグアイは守れていても」
「そのウルグアイも西が敵の勢力圏と接する様になったから」
 だからだというのだ。 
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