金木犀の許嫁
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第六十七話 白華のお見合いその八
「八人でね」
「食べような」
「そうしましょうね」
「すき焼きをね。しかしね」
こうもだ、佐京は言った。
「八条グループって本当にあちこちに影響が及んでるね」
「そうよね」
夜空も確かにと頷いた。
「世界中に進出していてね」
「日本全土にもだね」
「本当に影響が及んでいないとなると」
「北朝鮮位ね」
「あそこはもう鎖国してるからね」
真昼はそれでと話した。
「もうね」
「八条グループも進出していないですね」
「あの国だけはね」
「どう見ても世襲の封建主義だけれど」
北朝鮮の国家システムはというのだ。
「共産主義になってるし」
「共産主義だとね」
夜空はそれならと応えた。
「企業は敵だからね」
「宗教とね」
「だからあそこにだけは進出していないのね」
「八条グループもね」
「けれど逆に言えばね」
真昼はそれでもと話した。
「あそこ以外には進出しているから」
「八条グループは」
「それでこの伊賀にもね」
「関連企業があるのね」
「そうだぞ。料亭のお話をしたがな」
佐京達の父も言ってきた。
「その料亭もだしな」
「旅館もあるわよ」
母はそちらもと話した。
「お母さん達が泊まるね」
「そうですね」
「もうね」
母、神世はそれこそと話した。
「日本全土にね」
「八条グループの会社があるんだ」
「系列も含めるとね」
「そういえばです」
白華が言ってきた。
「地方財閥だったお家もです」
「グループと関わっていたりするわね」
「傘下企業だったりします」
「そうしたことがね」
「普通にありますね」
「八条グループはね」
「そうですね」
母に言われて頷いた。
「四十七の都道府県全てにです」
「関連企業があって」
「伊賀も然りですね」
「そうよ、影響は及んでいない都道府県は」
それはというと。
「ないわよ」
「世界に展開しているグループですからね」
真昼はそれでと話した。
「本拠地のある日本は」
「もうお膝元でね」
「何処にも影響が及んでいますね」
「そうよ、そしてね」
そうであってというのだ。
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