金木犀の許嫁
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第六十六話 良心を待ちながらその一
第六十六話 良心を待ちながら
白華はスマートフォンのメールで両親が何時伊賀に到着するか本人達から知らされた、それは佐京も同じで。
「明日だね」
「はい、そして着いたら」
「すぐにお見合いだね」
「そう言っていますね」
「うん、しかしね」
佐京は妹に話した。
「ニュージーランドは遠いけれど」
「飛行機ならですね」
「早いって言っていいかな」
「いいと思います」
白華はまさにと答えた。
「その様に」
「そうなんだね」
「はい、南半球のさらに南にありますね」
「あの国はね」
「そこから一日で来られるなら」
それならというのだ。
「早いです」
「そう言っていいんだね」
「船ですと」
それならというのだ。
「何日もですね」
「かかるよ」
「そうですね」
「そうだね」
佐京も確かにと頷いた。
「言われると」
「そうですね」
「うん、そして」
佐京はさらに言った。
「こっちに着いたら」
「後はです」
「電車と車でね」
「ここに来ます」
「伊賀でね」
「それで一日なら」
それならというのだ。
「やっぱりです」
「早いね」
「はい」
こう兄に答えた。
「本当に」
「そうだね」
「これがです」
「船とかなら」
「もうでしう」
それこそというのだ。
「何日もです」
「かかってね」
「昔ですと」
「一年とかね」
「かかっても」
それでもというのだ。
「おかしくないですから」
「そう思うとね」
「はい」
まさにというのだ。
「一日ですと」
「かなりだね」
「早いです」
そうだというのだ。
「本当に」
「文明の進歩って凄いね」
「偉大ですね」
「日本とニュージーランドって関係深いけれど」
経済的な結びつきもだが政治的にだ、オーストラリアも交えて三国で問題があろうとも関係はかなり深いものがある。
「距離はね」
「離れていますね」
「そうなんだよね」
「案外です」
白華は兄に話した。
「オーストラリアとも離れていますし」
「ニュージーランドはね」
「そうなのよね」
真昼も両国の距離について話した。
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