しおりを登録しました

 | 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百九十二話 南米の三国その十三

「マルタちゃんの言う通り虫歯は無視出来ません」
「深刻な病菌よ」
「歯周病も」
「そやからね」
「出来るだけならへん様にせなあきません」
「そやけど歯磨きが難しい状況はあるわ」
「遠洋航海もそうで」
 そしてというのだった。
「戦場もです」
「そうなのよね、そやからね」
「ガムはあるとええです」
「ええ、ほなね」
「ガムはですね」
「嗜好品に入れるだけやなくて」
 それに留まらずとだ、アレンカールは話した。
「もっとね」
「支給品にも入れますね」
「そうするわ、甘いから楽しみにもなるし」
「最初噛んでいると」
「ええわ、ほなね」
「ガムは支給しますね」
「そうするわ」 
 絶対にというのだ。
「今回の戦ではね」
「そうしますね」
「そして健康も維持しつつ」
 そうしてというのだ。
「戦いましょう」
「それでは」
「輸送と移動は鉄道と船を最大限に使って」 
 アレンカールはこのことをあらためて話した。
「空からもね」
「攻めますね」
 アマードが応えた。
「それも大軍で」
「そうするわ、もうね」
「持っている戦力は、ですね」
「最大限に使うのよ」
「後方も」
「そう、港も整えたのはね」
「貿易に漁業に」
 アマードはまずは産業のことを話した。
「そしてね」
「戦もですね」
「最初から考えていたわ」
「そこはアレンカールさんですね」
 アマードは彼の話をここまで聞いて微笑んで言った。
「六将星のお一人だけあって」
「六将星は戦の星でしょ」
「星の人の中で特に武に秀でている」
「そうであるからね」
「最初からですね」
「戦のことも考えているのよ」
「政において」
「そう、そしてね」 
 それでというのだ。
「港も充実させていたから」
「広くして設備も整え」
「多くの人やものを一気に集結させているわ」
「そうですね」
「船は多くの人やものを一気に運べるから」
 この利点のことを話した。
「しかも水上を休みなく進めるから」
「速いですね」
「そうなのよ、そやからね」 
「船も使うべきであり」
「そしてそのことを考えてね」
 それでというのだ。
「集結させていくわよ」
「今はですね」
「ええ、そして集結が終わったら」
 その時はというのだ。
「いいわね」
「即座に開戦ですね」
「そうするわよ」
 こう言ってだった。
 アレンカールは今は軍を集結させていた、まさに集められるだけの人員と物資を集めてそのうえで戦うつもりだった。


第三百九十二話   完


                  2025・3・1 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧