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夢幻水滸伝

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第三百九十二話 南米の三国その九

「今はね」
「鉄道をどう活用するか」
「そのことを知らしめてくれたから」
「そうですね、あたしとしてはです」
 ニキータはアレンカールにそのモルトケについて自分の考えを話した、それは個人的な好みであった。
「葉巻が好きやったそうで」
「無類のね」
「あたし煙草嫌いなんで」
「そこがなのね」
「葉巻なんて美味しいのか」
 首を傾げさせながら述べた。
「わかりません」
「まああたい達誰も吸わへんし」
「星の子全体が」
「起きた世界では当然で」
 彼等が今いる日本では未成年の喫煙は禁止されているので当然のことだ、勿論それが発覚すれば最悪退学処分となる。
「こっちの世界でもです」
「ほんま誰も吸わへんわね」
「お酒ですね」
「麻薬もせえへんで」
「考えてみたら皆真面目ですね」
「そうしたところはね、というかね」 
 アレンカールは考える顔で言った。
「煙草吸わへんでも人は死なへんわ」
「というか毒ですから」
 真顔でだ、アマードは言い切った。
「煙草は」
「百害あって一利なしのね」
「吸うと寿命が縮まる」
「ええものやないわ」
「そうですね」
「産業として栽培はしてるけど」 
 それでもというのだ。
「そやけどね」
「吸うことはないです」
「あたい達はね」
「ほんまにそれで困るか」
「全く困らへんわ」
「そうなんですよね、しかし産業としては」
 アマードは煙草をその分野農業に入るそのことから話した。
「ええですね」
「軍の支給品にも入っていてね」
「安定した産業ですね」
「勢力の収入源の一つにもなってるわ」
「そうですね」
「身体に悪くてもね」
 そうであってもというのだ。
「あれはあれでね」
「存在理由がありますね」
「嗜好品としてね」
「そうですね」
「ほんまにあたい達は吸わへんけど」
「収入にもなってて」
「無闇に否定して」
 そうしてというのだ。
「禁じることはね」
「ないですね」
「麻薬とは違うわ」 
 アレンカールは言い切った。
「あれは論外よ」
「冗談抜きで恐ろしいものなので」
「やってると煙草より遥かに危険で」
 そうであってというのだ。
「命にも関わるわ」
「魔薬ですさかい」 
 マルタは難しい顔で述べた。
「モルヒネとかは鎮痛剤で使っても」
「ほんま制限せえへんとよ」
「勢力に蔓延すると大変です」
「ホームズさんもね」 
 シャーロック=ホームズである、言わずと知れたコナン=ドイルが紹介した名探偵の代表人物である。 
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