新オズのブリキの樵
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第十幕その二
「考えてよ」
「それでよね」
「雪を用いたね」
「演出にするのよね」
「それにね」
ビリーナはさらに言いました。
「もう一つあるわね」
「もう一つ?」
「そうよ、北欧の衣装着るのよね」
「六人の娘達はね」
「それで歌うでしょ、それでサンタさんの衣装もね」
「着るのよね」
「そのサンタさんもよ」
この衣装もというのです。
「皆楽しみにしてるわ」
「そうよね」
「それぞれの色のサンタさんになるのよ」
「あの娘達の色のね」
「サンタさんの服の色って赤と思っていたら」
エリカはその色について言いました。
「それがね」
「そうとも限らないのよね」
つぎはぎ娘が踊りつつ応えました。
「これが」
「オズの国でも昔はそうだったけれど」
「それがね」
「他の国では違っててね」
そうであってというのです。
「青いサンタさんもいて」
「緑のサンタさんとかね」
「そこはそれぞれよ」
「そうなのよね」
「サンタさんの色は赤とは限らない」
エリカは一言で言いました。
「そのこともね」
「覚えておかないとね」
「ええ、ましてやステージだとね」
「カラフルでいいわね」
「演出はね」
「サンタさんでもね」
「実際にそうだしね」
「この会場は屋内だから」
それでと言うカエルマンでした。
「そちらの演出になってね」
「色々考えましたね」
「そうだよ、野球場でね」
本来はというのです。
「ドームでね」
「快適ですね」
「うん、若しもだよ」
カエルマンは考えるお顔になって言いました。
「ここが屋外だとね」
「それに合わせた演出になりますね」
「うん、オズの国は雪が降ってもね」
そうなってもというのです。
「荒れないからね」
「雨でもそうですね」
「だから快適だけれど」
「雪が入りますと野球が出来ないです」
「そう、寒くもなるしね」
「だから屋内ですね」
「若しもだよ」
カエルマンはクッキーにこう前置きしてお話しました。
「スキー場で屋外とか密封じゃないドームだと」
「困りますね」
「そうだよ、そんな球場はね」
「色々と問題がありますね」
「やっぱり密封でないとね」
「雪が降る場所だと」
「困るよ」
実際にというのです。
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