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ニンジャ・イン・ザ・ファンタジーⅥ

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白き極光編
第1章
  ザ・リバーサイド・レイダース

 時間はしばし巻き戻る。
 ロック達が帝国軍撹乱の為にサウスフィガロへ出発したそのすぐ後、エドガー達もバナンを護衛してナルシェへ向かうべく行動を開始していた。
 サーベル山脈内部に広がるリターナー本部は、出口がいくつもある。
 その内の1つがレテ川へと繋がっているのである。

「この流れに沿って下って行けばナルシェ近くまで行けるはずだ」

 エドガーは岩壁に空いた穴から眼下の川の流れを眺める。
 流れの勢いはだいぶ強いが、リターナーが用意したイカダは念入りに補強されている為、少なくとも分解の心配は無いだろう。
 レテ川はしばらくの間は地下空洞の水路として進むが、ある程度の所で見上げるほど高い岩壁の間を流れる川となる、緊急時に飛び移れるような岸はナルシェ近郊までは1、2ヶ所程度。
 万一にも川下りの途中で水棲モンスターなどに襲われ、イカダを破壊されれば、生身でこの流れに曝される事になるのだ。

「まぁ、そこらのモンスターくらいはどうにかなるとして、問題は俺達が振り落とされないかだな兄貴。特にティナ」

 大型のイカダを自慢の腕力で引っ張って来たマッシュが、額の汗を拭いながら兄と並んで水流を目で追う。
 強力な魔導の力を持つとはいえ、ティナは年若い少女であり、体格も華奢だ。
 単純な身体能力では、マッシュはおろかエドガーにも劣る。(エドガーも両手剣を振り回すくらいは出来る筋力ではあるが)

「ああ。イカダ自体は大きめだから、バナン様共々中央辺りに座っててもらうのが良いだろう」

 やがて、準備を終えたティナとバナンがやって来た。
 マッシュはリターナー兵達と共に、縄を括り付けたイカダを川へと下ろしていく。
 着水すると、まずマッシュが降り立ち、次にエドガーが飛び乗った。
 2人が実際に水に浮かべての安全性を再確認すると、縄を伝ってティナ、そしてバナンがイカダに立った。

「では後を頼むぞ。コルツ山側の入口を擬装し、帝国軍の目を欺くのだ」

「はっ! バナン様もお気を付けて!」

 イカダを固定していた縄が解かれ、ついに一行は激しい川の流れへと漕ぎ出した。
 とはいえ、基本的にはこの流れに身を任せるだけであり、やる事と言えば曲がる際に備え付けのオールを使って岩壁に激突しないようにするくらいだ。
 そして、地下を抜けて空が見えて来ると、やるべき事がもう1つ増える。

「来た来た」

 空からギャアギャアと何かの鳴き声が聞こえ、エドガーがオートボウガンを装填して安全装置を外す。
 頭上の崖から青い影が5、6個飛び出し、上空からこちらへ急降下して来る。
 小型の翼竜モンスター、レッサーロプロスだ!
 この川は彼らの餌場であり、縄張りを荒らされたと認識して外敵の排除に現れたのだ!

「奴らは口から火球を吐く! イカダを燃やされる前に倒すぞ!」

 先手必勝! オートボウガン乱射!
 翼を射貫かれた2匹が落下! ゴツゴツとした崖に何度も身体を打ち付けて死亡!

「ファイア!」

 ティナも揺れるイカダにしがみ付きながら魔法で応戦!
 2匹の身体が燃え上がり、錯乱状態に陥って互いに空中衝突! 落下して死亡!

「はぁぁぁぁぁ…! 必殺! オーラキャノン!!」

 マッシュは各指が僅かに曲がるよう開いた両手の掌底を上下に合わせると、掌と掌の間に全身の『気』を集束させ、膨大な奔流に変え発射!
 急転直下コースに入っていた残り2匹が飲み込まれ消滅!

「っしゃあ!」

「まず最初の脅威は乗り越えたな。あとは何回同じような襲撃があるか…」

 言い終わるが早いか、オートボウガンが風切り音を響かせ矢を放った!
 岩壁の隙間から飛び掛かって来た獰猛な肉食蟹型モンスター、シビルアモルに突き刺さる!
 レッサーロプロスの牙も通さぬ強固な甲殻だが、機械仕掛けで放たれる金属矢の前には無力!
 が、この危険な蟹の群れは、仲間が倒れようとも壁に空いた穴からワラワラと湧き出し、次々に獲物の上へ降り掛かって来るのだ!
 独自のネットワークでもあるのか、イカダの行く先々の穴から飛び出して来る!

「くそっ、こんな時コールドホワイトがいれば、スリケンでどうにでもなるのに」

 エドガーはぼやきながらオートボウガンをリロード。
 バナンも神官ではあるが、リターナーの長として最低限の剣術は修めている為、迎撃に参加!
 とはいえ刃物は使用せず、得物はパニッシャーと呼ばれる杖である。

「むぅんっ!」

 杖のフルスイングでシビルアモルが吹っ飛び、別のシビルアモルに衝突して砕けた!
 オーラキャノンで撃ち落としていたマッシュが、それを見て策をひらめく。

「これだ! はぁぁぁ! 必殺、爆裂拳っ! オラオラオラオラオラオラ!!」

 降って来る蟹達に対し、マッシュは目にも止まらぬ拳の連打! 連打! 連打!
 拳で打ち飛ばされた蟹が蟹にぶつかり、その蟹も別の蟹へ!
 ビリヤードめいて蟹の連鎖衝突が発生し、残骸ばかりが降り注ぐ!
 それをティナがファイアで焼却し、被害を最小限に!
 が、さすがにその息遣いが荒い! 短時間に魔法を使い過ぎたのだ!

「よし、リロード完了! ティナ、交代だ! 休んでいてくれ!」

 エドガーがティナの肩を叩いて前へ出る。
 ただでさえ揺れるイカダの上でバランスを取るのに神経を磨り減らしているのに、魔法使用の為に精神集中と身体を流れる魔力のコントロールまでしているのだから、彼女の疲弊も当然だ。

「ありがとう。でもまだ…」

「兄貴の言う通りだぜティナ! まだこいつら片付けて終わりってワケじゃないんだ! 何事も休める時に休んでおくのが大切だぜ! おりゃあっ!」

 また1匹を吹き飛ばしながら、マッシュもエドガーに賛同してティナへ休息を促す。

「…分かったわ。ありがとうエドガー、マッシュ」

 言うなりティナの身体は一瞬にして力が抜けてその場にへたり込んだ。
 こんなにも無茶をさせてしまった事をロックやコールドホワイトに知られれば、大層立腹するであろう事は想像に難くない。
 エドガーは苦笑いしつつ、マッシュのビリヤード攻撃を掻い潜った蟹をオートボウガンで射貫く。
 蟹の雨はその後3分ほど続いただろうか。
 全滅したのか巣穴が途切れたのか不明だが、ようやく襲撃が止んだ。
 遥か後方でレッサーロプロスの鳴き声がするが、こちらへ飛んで来ないところを見るに、エドガー達が仕留めたシビルアモルの遺骸を貪っているのだろう。
 しかし、矢や弾丸も魔力も必要としないマッシュの肉弾戦の技術は、やはりこういった状況では非常に頼もしいとエドガーは改めて感じる。

「ふー…ん、おいマッシュ。あそこの岸に寄せられるか」

「あそこか。よっしゃ任せとけ」

 マッシュはイカダの帆に括り付けた縄の反対側を輪にして頭上で振り回すと、それを斜め前方の岸に生えた木の枝の内、太めの物に投げる。
 見事枝が輪を潜ると、イカダはその横を通過すると同時に後方へ引っ張られる。
 マッシュが縄を引いている内に、エドガーがオールで川の中の岩を突いて岸へ寄せた。
 一足先に飛び移ったマッシュは、ニンジャ顔負けの怪力でイカダの端を持ち上げ、流されぬように岸へと引き上げた。

「ここで一旦休憩しよう。バナン様、このような物で申し訳ありませんが」

 エドガーは非常食用の堅パンと干し肉、水筒を差し出した。

「はっは、そのような事は気にしなくて良い。リターナーのリーダーとて贅沢品が好きなわけではないぞ」

 バナンは笑いながら受け取り、水を口に含んでからパンを噛み千切った。

「ティナも腹に入れといた方が良いぜ」

 マッシュはティナが食べやすい大きさにパンを千切って手渡す。

「ありがとう」

 まだ疲れの見える顔でなんとか笑みを浮かべたティナは、渡されたパンを頬張った。

「この分なら、完全に日が落ちるまでには上陸出来そうじゃ」

「はい。問題はナルシェ到着後です。ロックとティナはナルシェのガード隊からはお尋ね者なので、真正面から行ってもロクな結果にならないかと」

 エドガーは干し肉を千切りつつ、木の枝で地面に簡易的な街の地図を描く。

「ロック達が脱出時に通った坑道を使いましょう。それを伝ってナルシェに住む協力者のジュン氏と合流し、彼を通じてナルシェ長老と接触するのです」

「うむ、それが良かろうな。恐らくガードの連中も殺気立ってこちらの話など聞く耳を持たぬであろうし」

 さすがはフィガロの王とリターナーのリーダー。
 方針などはこの2人に任せおけば問題無い。

「兄貴は昔からしっかりしてたからな。軟派なとこはあっけど、やるべき時と事はきっちり見極めて力を尽くしてくれるのさ」

 マッシュはティナに、兄の頼もしさを誇らしげに語って聞かせる。

「マッシュはエドガーが大好きなのね」

「たった1人の兄貴だからな」

 気恥ずかしそうではあるが、その表情は堂々としている。

「………っ!! 危ねぇっ!」

 『それ』を察知した瞬間、咄嗟にマッシュが立ち上がり、空中へ向けて回し蹴りを放って衝撃波を生み出す。
 鈍い金属音と共に十字型の鉄塊が弾かれ、近くの岩へと突き刺さる。

「スリケン!?」

 一呼吸遅れてエドガーがバナンを庇うように立って周囲を警戒する。
 スリケンの軌道は、真っ直ぐにバナンの額へ向かっていたのだ。

「上だ兄貴!」

 一同がマッシュの指先を視線で追うと、そこには…ニンジャ!

「アンブッシュ失敗か」

 ニンジャは背中の凧ウイングを収納し、大きな岩の先端に降り立った。

「ドーモ皆さん。ガーゴイルです」

 両手を合わせてオジギすると同時に、緑色のニンジャ装束が岩と同色に変化する。

「帝国のニンジャか!」

「帝国の…か…まぁ間違ってはいない。しかし…よもやこのような場所でリターナーのリーダーを発見出来るとは」

 ガーゴイルはバナンの姿を認めると満足げに頷き、他の面々の顔も見回す。

「…オラァッ!」

 敵の意気を削ぐべく、マッシュがジェット機めいた飛び蹴りを繰り出した!

「イヤーッ!」

 だが、さすがニンジャ!
 後方へ大きく宙返りしてこれを回避したガーゴイルは、壁面の凹凸を器用に足場代わりとして崖の上まで跳ねると、一際大きな跳躍と共に凧ウイングを展開した。

「アースクエイク=サン! 聞こえるか!」

 風に乗って滑空しながら、ガーゴイルは無線機へ呼び掛ける。

「ドーモ、ガーゴイル=サン。どうした?」

「こちらはレテ川上空だ。敵頭目、バナン=サンを見つけたぞ! イカダで川を下っている!」

「何…!?」

 無線機の向こうで、ガサガサと音がする。地図を開いているのだろう。

「支流の終着点はいくつかあるが…ここまでの流れを見るに、やはりナルシェか…?」

「可能性はある。イヤーッ!」

 話しつつも、片手でスリケンによる牽制!
 凧を巧みに操り、オートボウガンやオーラキャノンの対空攻撃をかわす!

「リターナーのリーダーを連れている以上、接触を試みる相手も絞れよう。候補はナルシェかドマだが…後者は現在進行形でレオ=サンによる包囲戦の最中で、帝国軍陣地がそこかしこにある。わざわざ突っ込む真似はすまい」

「ウム。ガーゴイル=サン、戻れ。どうやら奴らがナルシェを味方として取り込む算段なのは固いようだ。策を練り直すぞ」

「了か…グワーッ!?」

 不意にガーゴイルの身体が! 凧が燃え上がる!
 休息で精神力を再び研ぎ澄ませたティナの魔法攻撃だ!
 軌道や予兆など関係無く、突如として任意のポイントへ攻撃が発生する、これが魔法の恐ろしいところである。

「ガーゴイル=サン!?」

「やられた! 例の魔導の娘だ!」

「戻れ! 戻るのだガーゴイル=サン!」

 アースクエイクの口調に、僅かな焦りの色。
 身体の炎はすぐに消えたが、凧は大きく焼け爛れ、既にバランスを取る事も困難だ。

「…すまん、凧をやられた。もう帰還は出来ん。せめてバナン=サンを仕留める! 後を頼むぞアースクエイク=サン!」

「ガーゴイル=サン………了解した。…オタッシャデ」

「オタッシャデ!」

 ガーゴイルは無線機のスイッチを切って懐にしまうと、両手にタント・ダガーを握って背中の凧を切り離した。
 自由落下で捨て身の強襲! 狙うはバナンただ1人!

「バナン=サン、その首いただく!」

「させん!」

 エドガーがオートボウガンで迎撃! 既に凧無きガーゴイルに回避の術は無し!
 急所コースの矢はダガーで切り払うも、捌き切れなかった矢はその身体へと次々に突き刺さる!

「グワーッ! グワーッ! ま、まだだ! ナムアミ・ダ・ラオモト=サン! ソウカイヤ万歳! シックスゲイツ万歳!!」

 死して流れ着いたこの世界で帝国に与したものの、未だ彼の心中を占めるは首領ラオモト・カンへの忠誠、そしてソウカイ・シックスゲイツとしての誇りだ。
 右手のダガーを口に咥えたガーゴイルは、地上のエドガー達へスリケンランダム投擲!

「バナン様、後ろへ!」

 オートボウガンでどうにか出来る状況ではなく、とうとうエドガーも剣を抜いて降り注ぐスリケンを叩き落とす。
 マッシュも拳を、脚を振るってスリケン粉砕!

「サンズ・リバーへの旅路! ご同行願うっ! イヤーッ!」

 その隙を突いてガーゴイルは両手のダガーを振り上げ、エドガーの眼前に着地!
 右手のダガーを薙いでエドガーをよろめかせると、低い姿勢で脇をすり抜け、後方のバナンへ左手ダガーを突き出して突進!

「ファイアっ!」

「グワーッ!」

 身体が発火! 体感温度の急激な上昇に一瞬ながら動きが鈍る!

「取った!」

 燃え続けるニンジャ装束の襟をマッシュが正面から両手で掴む!

「あぢぢぢ! んぐぬおぉぉぉ…! おりゃあぁぁぁーーーっっっ!!」

 熱さに耐えながら、マッシュはガーゴイルを抱えて大跳躍!

「グワーッ!? な、何をする!?」

「こうするっ!!」

 マッシュが抱えたガーゴイルの身体を空中で上下逆さまにした途端、跳躍の勢いが消え、重力に従い落下開始!

「必殺! メテオストライクっ!!」

 隕石めいて燃えながら落ちてくる2人に、エドガー達は慌てて散開!
 直後! ガーゴイルは岩場に頭から叩き付けられた!

「アバーッ!!」

 頭蓋骨粉砕&首骨折&脊髄損傷!
 マッシュは叩き付けた反動を利用し、ガーゴイルの身体を遥か後方へ投げ飛ばす!

「アバッ…! ア…アースクエイク=サン…サヨナラ!!」

 戦友への別れを兼ねた断末魔と共に、空中で爆発四散。
 …ソウカイ・シックスゲイツの空往く魁、ガーゴイル。散る。

「ど、どうにかなったか…バナン様、ご無事で?」

「大事無い。ニンジャの襲撃を受けたのはこれが初めてだが、なんとも恐ろしい力よ。お主ら3人が揃っていればナルシェまで敵はおるまいと思っていたが、どうやらワシはニンジャを過小評価しておった」

 バナンはエドガーに手を引かれ、土を払いながら立ち上がる。

「はい、決して油断してはならない存在です。…敵としても、味方としても」

「しかも鬼気迫る覚悟だったから余計に厄介だったぜ。ティナの魔法のおかげで隙が生まれて助かった。ありがとうな!」

 実直なマッシュの言葉は、嘘もお世辞も含まれていない事がはっきり伝わる。
 ティナは照れ臭そうにはにかんで頷いた。

「さっきのニンジャは、恐らく我々がここにいる事を仲間へ連絡したでしょう」

「うむ、増援が送られるやも知れぬし、待ち伏せもあり得る。急ごう」

 エドガーの目配せに頷いたマッシュが、イカダを掴んで川へと引きずる。
 川面に浮かんだイカダへ続々と乗り込むと、全員揃っている事を確認したエドガーが、木とイカダを繋いでいた縄を剣で切って再出発した。

「ティナはまだ休んでおくと良い。君の力は強大な分消耗も大きい」

 オートボウガンでガンスピンを披露しつつ微笑むエドガーの気配りに、ティナも今度は素直に頷いた。

「崖上の森も少なくなって来た。レッサーロプロスの住み処は抜けたし、兄貴と俺でどうにかなるだろ」

 さすがにダンカンに師事して山籠り修行を行っていただけあり、マッシュはまだまだ気力体力共に充実といったところ。
 実際、その言葉の通りモンスターの影も少なくなった。
 たまに川の端の水面に岩が突き出しており、そこで寝ていたモンスターがこちらの存在を認識する事もあるが、集団でないと攻撃性があまり無いらしく、水中に飛び込んで逃げ出す場合が殆どだった。

「なんだ張り合いねぇな」

「そう言うなマッシュ。トラブルなんて少ないに越した事は無いさ。サウスフィガロで補給したとはいえ、ボウガンの矢も限りがあるしな」

 エドガーの使用するオートボウガンは、車輪めいたマガジンに矢を装填して本体にセットする事で、バネ機構による発射毎にマガジンが回転して次の矢が発射口に送られる仕組みである。
 その動作がトリガーを引いている間、凄まじい速度で繰り返されるのである。
 連射力に優れる反面、残弾の減りも早い。

「兄貴も昼寝でもしててくれよ。なぁに、これなら俺1人でナルシェまで余裕さ!」

 豪快に笑うマッシュと、窘めながらも笑みが浮かぶエドガー。
 それをティナとバナンが見守り、先ほどまでの厳しい戦いとは正反対の和気藹々とした川下りの旅。
 しかし、イカダの流れるその行く手に、レテの川底に潜む恐ろしい魔物が待ち構えている事を、彼らはまだ知る由も無かった。 
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