新オズのブリキの樵
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第九幕その六
「演出を考えてくれて嬉しいですね」
「そうね、その衣装だけれど」
レイさんはそちらのお話もしました。
「色々あるわね」
「あの、アイドルのステージ衣装ですが」
ジョージはレイさんに言いました。
「何かです」
「凄いわね」
「はい」
そうだと言うのでした。
「何かこう」
「普通の服とは違うわね」
「可愛かったりひらひらしていたり」
「派手だったりしてね」
「普通ではないですね」
「お伽の国でもね」
「そうした服ですね」
「だってアイドルは夢を見せるのよ」
レイさんはジョージに微笑んでお話しました。
「だからね」
「それで、ですか」
「そう、ステージ衣装もね」
「普通はない」
「夢を提供するね」
そうしたというのです。
「普通はない様な」
「服装なんですね」
「そうよ、アイドルは現実に存在していてもね」
「夢を提供するんですね」
「そうした娘達、男の子のアイドルもね」
彼等もというのです。
「そこは同じだから」
「そうですか」
「夢をね」
これをというのだ。
「思い浮かべてね」
「アイドルの人達のステージ衣装は出来るんですね」
「そうなのよ、私もね」
レイさんご自身もというのです。
「今も時々ステージに立つけれど」
「アイドルでしたね」
「だから知っているのよ」
「ステージ衣装のことも」
「そうよ」
その通りだというのです。
「実際に着ていたし」
「ステージで」
「それにね」
レイさんはさらに言いました。
「握手会もしてグラビアもね」
「されていたんですか」
「そうなのよ」
「アイドルはグラビアのお仕事もありますね」
「もうね」
ジョージにそれこそとお話します。
「必須と言っていいわ」
「絶対にするお仕事ですね」
「そうよ、ステージに握手会に」
それにというのです。
「グラビアはね」
「アイドルならですね」
「絶対にあるから」
だからだというのです。
「私もやらせてもらったのよ」
「現役の頃は」
「流石に今はね」
くすりと笑ってこうも言うレイさんでした。
「現役じゃないから」
「されないですか」
「ただ黒猫に変身して」
そうしてというのです。
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