新オズのブリキの樵
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第八幕その十
「何と言ってもね」
「その通りです」
「まことに」
伍長もラベンダー熊も答えました。
「それではです」
「ここでもです」
「楽しもう」
「楽しくなってね」
そしてとです、つぎはぎ娘は言いました。
「歌って踊りたくなったわ」
「いいね」
「そうだね」
かかしも樵も頷きました。
「それじゃあね」
「これから楽しもうね」
「僕達も踊るよ」
「そうしていいね」
「勿論よ」
つぎはぎ娘は一も二もなく答えました。
「食べない人達でそうしましょう」
「よし、それなら」
「僕達もね」
「一緒に歌って踊るである」
クマセンターの人達もそうしてでした。
皆で歌って踊ります、アイドルの娘達はそれを見て言いました。
「凄いわね」
「ええ、つぎはぎ娘達の踊りはね」
「歌もね」
「かなりよ」
「跳んで跳ねて」
「身体を使ってね」
「あの人達の身体はそうした身体だからよ」
レイさんは六人に同じテーブルでドーナツと紅茶を楽しみつつお話しました。
「私達とはまた違うわ」
「そうですね」
サキは確かにと頷きました。
「ぬいぐるみや藁やブリキの身体ですから」
「身体の仕組みは違います」
ユウも言います。
「骨も筋肉もないですから」
「関節も自由に曲がったりして」
それでと言うヒミカでした。
「全く違います」
「衝撃を受けてもそのまま跳ねて活かせて」
ミユも言います。
「凄いですね」
「いや、ぬいぐるみやブリキや藁の身体は」
しみじみとしてです、言ったのはトモキでした。
「私達の身体とまた違いますね」
「だからああした動きが出来るんですね」
アズキはレイさんに言いました。
「そうですね」
「そう、あの人達はあの人達の身体を使っているのよ」
レイさんは六人にあらためて言いました。
「そしてね」
「私達はですね」
「私達の身体を使うんですね」
「エルフの」
「人間の身体と同じ身体を」
「それを使って歌って踊る」
「そうすればいいですね」
六人はそれならと応えました。
「そうですね」
「ではですね」
「これからですね」
「私達はエルフとしてですね」
「歌って踊ればいいですね」
「そうすればいいですね」
「そうよ、ツアーの時もね」
レイさんはまた言いました。
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