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夢幻水滸伝

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第三百九十話 献身的に働いてその二

「これから」
「こちらこそ。では孫娘を紹介しますので」
「これからはですね」
「三人でやっていきましょう」
 店をとだ、こう話してだった。
 実際に三人で店をやっていくことになった、マルタは早速薬の調合と販売にあたったがその薬を見てだった。
 老婆も見習の彼女の孫娘もだった、目を瞠って言うばかりだった。
「凄いのう」
「そうよね」
「こんなお薬を作られるなんて」
「それもすぐに沢山」
「これが星の方か」
「とんでもないわね」
「あの、それでなのですが」
 マルタは自分の薬に驚く二人に話した。
「売れますか、私のお薬は」
「売れます」
 孫娘は即座に答えた。
「それも飛ぶ様に」
「そうですか」
「間違いなく」
「私の商売のスキルではです」
 マルタは自分の特技にあるそれから話した。
「売れるとありましたが」
「自信がないですか」
「果たして本当に売れるか」
「これだけ良質なお薬は他にありません」
 見ればそれは傷薬である。
「大抵の人は瓶一本で全快しますので」
「売れますか」
「そうなります」
「今海が荒れていまして」 
 老婆も言ってきた。
「漁に出ても賊やモンスターと戦うことが多く」
「傷付く人が多いんですね」
「今は」
「ほなその人達に売れば」
「かなり売れます」
「そして多くの人が助かりますか」
「そうなります」
 間違いなくというのだ。
「このお薬は」
「ほな港に出てですね」
「売りましょう」
「そうしてですね」
 マルタは老婆の提案を受けて言った。
「多くの傷付いた人を助けますね」
「はい、そしてです」
「私達も儲けますね」
「世の中やっぱりです」
 老婆は真顔で語った。
「お金です」
「お金がないとどうにもなりませんね」
「お金が意味がないと」
「そうした社会は」
「とんでもない状況です」
「そうですね、この世界のジャマイカはお金が価値があるので」
 普通にだ、マルタはハイパーインフレに陥った国家のことを思い出しながらそのうえで老婆に応えた。
「ええですね」
「はい、ですから」
「港に出て売りますね」
「丁度うちと親しくしてるお店があります」
 孫娘も言ってきた。
「そちらとお話をして出店を出させてもらって」
「そこ、ですね」
「売りましょう」
「わかりました、ほな」
「完売目指しましょう」
 右目をウィンクさせてだった、少女は言った。そうしてだった。
 三人で港に出店を出させてもらいそのうえで薬を売ると瞬く間に完売してまた作ってくれと言われた、それに応えてだった。
 マルタは再び傷薬を作った、傷薬だけでなく毒麻痺、石化を解消する薬を作っていった。風邪や様々な病気の薬も作り。 
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