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博士の挑戦状

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第二百四十五話

第二百四十五話  懐かしい顔触れ
 小田切君はその黒い野球漫画のチームの名前を観て博士に言った。
「有名なキャラばかりですね」
「小田切君は野球漫画も読むか」
「阪神ファンでして」
 それでというのだ。
「読みます、それでどのキャラもです」
「わかるのじゃな」
「むしろです」
 博士に話した。
「ゲーム出してる会社のチームの方がです」
「わからぬか」
「知らない選手が少しいます」
「少しか」
「はい、皆わかりません」
 そちらのチームはというのだ。
「どうも」
「けれど殆どわかるんだな」
「そうなんだね」
 ライゾウとタロは小田切君の話を聞いて述べた。
「それも凄いね」
「あのチームの殆どの選手の名前がわかるってな」
「そうかな、それで黒いチームの方はね」
 小田切君はあらためて話した。
「皆わかるよ」
「古い漫画ばかりだけれどな」
「昭和のね」
「それでもわかるよ、特にね」
 小田切君は二匹に話した。
「エースはね」
「ああ、そっちはか」
「わかるんだ」
「あの魔球漫画の主人公じゃない」
 小田切君は嫌そうに話した。
「巨人が主人公の」
「ああ、小田切君阪神ファンだからな」
「アンチ巨人だね」
「君達もだよね」
「当たり前だろ、野球は阪神だよ」
「他のチームはないよ」  
 二匹も否定しなかった。
「それで巨人は大嫌いだよ」
「万年最下位で清々するよ」
「わしはパリーグ派であるがな」
 博士も言ってきた。
「アンチ巨人じゃ」
「昔東京ドーム破壊してましたし」
「あのチームは万年最下位でよくてな」
 それでというのだ。
「野球漫画でもな」
「阪神が主人公であるべきですね」
「それが正しい姿じゃ」
 巨人という絶対の邪悪を主人公とすべきでないというのだ、博士は小田切君がゲームをする中でこうも言ったのだった。


第二百四十五話   完


                   2025・2・16
 
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