新ヘタリア学園
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第四千百一話 作風が違うのは
第四千百一話 作風が違うのは
フィンランドは太宰治のお伽草紙を読んでいて思いました。
「作風が違いますね」
「そうだね」
イタリアが応えました。
「太宰っていうと破滅的だよね」
「暗い感じで」
「人間失格とかね」
言わずと知れた太宰の代表作です。
「そうだよね」
「中期の作品はこうした感じです」
日本が答えました。
「実は」
「そうなんですか」
「時期によって作風違うんだね」
「前期と後期は確かに暗いですが」
このことは事実でもというのです。
「中期はです」
「暗くなくてなんだ」
「こうした作風ですか」
「走れメロスや富嶽百景もそうです」
「そうですか」
「そうした作家さんなんだね」
お伽草紙だけでなくです。
太宰治は時期によって作風が違います、そしてお伽草紙は中期の作品で破滅的だったりしないのです。
第四千百一話 完
2025・5・3
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