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第百六十八話 最後日の開始その一

                第百六十八話  最後日の開始
 留奈はお化け屋敷をはじめる準備をしつつだ、理虹に言った。
「今日で終わりって思うと」
「色々思うわね」
「感慨ね」
 こう理虹に言った。
「これって」
「そうね」
 理虹も否定せず頷いた。
「言われると」
「そうよね」
「それでね」
「色々思うわよね」
「私もね」
 こう返した。
「色々あったしね」
「この文化祭で」
「色々巡ってね」
「色々なもの観て」
「食べてね」
「そして飲んで」
「朝から晩までね」
 二人で話した。
「ずっとそうで」
「楽しかったわね」
「その楽しい文化祭もね」
「今日で終わりって思うと」
 それならというのだ。
「もうね」
「本当に感慨深いわよね」
「ええ、長かった様でね」
「あっという間だったわね」
「それで今日終わったら」
「またいつも通りのね」
「学校生活ね」
 それに戻るというのだ。
「またね」
「それはそれで楽しいけれど」
「お祭りが終わるって思うと」
「寂しくもあるわね」
「どうもね」
 こうした話をしながらだ、二人でお化け屋敷の準備をしていった。留奈はその中で晒し首の台を見て言った。
「ここからもね」
「お顔出したわね」
「そうそう、髪の毛ぼさぼさにして」
「獄門でね」
 理虹は笑って言った。
「そうなったわね」
「楽しんだわね」
「やる方もね」
「それでお客さん来たら」
「表情を変えたりね」
「あと声出したり」
「やったわね」
 理虹は笑いながら話した。
「色々」
「そうね、それで今日もね」
「やるのね」
「最後にね」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「楽しめばいいわね」
「最後までね」
「実際に獄門になったら嫌だけれどね」
「首切られてね」
「けれどね」
 それでもというのだ。
「やる分にはね」
「いいわね」
「面白くて」
「そうよね」
「それで終わったら」
「また来年ね」
「来年は」
 理虹はこの年のことを話した。 
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