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新オズのブリキの樵

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第七幕その十

「私が最初にオズの国に来た時に」
「僕達と出会ったね」
「あの時だね」
「あの時からオズの国が外の世界に知られる様になったね」
「そう、あの時だって」
 ドロシーは臆病ライオンにかかしに樵とあの時に一緒に様々な冒険を経た仲間達と一緒にお話しました。
「帰れないって諦めたら」
「終わりだったね」
「ドロシーはずっとオズの国にいて」
「カンザスに戻れなかったね」
「それでそれからのこともね」
 沢山の出会いや冒険もというのだ。
「どうなっていたか」
「わからないね」
「ずっとオズの国にいたら」
「カンザスに戻らないで」
「カンザスに戻って」
 そうしてというのです。
「それから三度オズの国に行って」
「その次でだね」
「遂にオズの国に定住したね」
「ヘンリーさん、エマさんと一緒に」
「そうなったかもわからないし」
 だからだというのです。
「あの時諦めたら終わっていたわ」
「そうだったね」
 トトも言いました。
「あの時無理とか思ったら」
「何にもならなかったわ」
「それでドロシーが動いて」
 カンザスに帰ろうとです。
「オズの国では色々なことがあったよ」
「そうなのよね」
「お伽の国でも特にだよ」
「特に?」
「ドロシーは不思議だよ」
「そうなのね」
「うん、ドロシーが動いたら」
 そうすると、というのです。
「何かが起こるからね」
「それでなのね」
「オズの国は変わっていているからね」
「オズの国で一番の不思議は何か」 
 樵も言います。
「それは誰も死なない、いつも過ごしやすい、魔法もあって色々な人や生きものがいる」
「そうしたことじゃないのね」
「そう、一番の不思議はね」
 お伽の国のこの国でというのです。
「出会いだよ」
「それなのね」
「不思議な時に不思議な出会いがあって」
 そうしてというのです。
「不思議なことが起こる」
「そうしたことこそがなのね」
「不思議でね」
 そうであってというのです。
「一番のものだよ」
「そうなのね」
「だからね」 
 それでというのです。
「ドロシーもね」
「不思議な出会いが多いのね」
「ドロシ―は特にそうだね」
「私の出会いがなのね」
「とても色々ないいものを生み出しているから」
 だからだというのです。
「本当にね」
「一番の不思議な出会いをしているのね」
「そうだよ」
 こうドロシーに言うのでした。 
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