夢幻水滸伝
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第三百八十九話 カリブ海の海賊その九
「治めていくわ」
「そうしていかれますね」
「戦は避け」
「統治も平和に」
「そうしていきますね」
「そして明るくや」
ここでだった、インファンテは笑ってこう言った。
「やってくで」
「キューバは明るいですからね」
「もう底抜けに」
「明るく楽しい」
「そんなお国柄ですね」
「悩むより笑え」
やはり笑って言った。
「歌って踊ってスポーツして」
「そしてですね」
「お酒も飲む」
「果物もアイスも食べる」
「そうしますね」
「そや、暗いキューバなんてな」
それこそというのだ。
「キューバやないな」
「はい、確かに」
「その通りです」
「だからですね」
「インファンテ様の統治もですね」
「明るくや、世界一明るいかも知れんのがキューバや」
ここまで言った。
「その明るさを忘れたらあかんな」
「全くですね」
「キューバ人の明るさは絶対です」
「明るい気質が宝です」
「我々キューバ人のそれです」
「明るく楽しい国にするで」
こう言ってだった。
インファンテはキューバの統一も進めていった、多くの街や村が知使者を送って話を聞くと頷き中には自ら勢力に入って来る街や村もあり。
キューバの統一は戦もなく果たされてだ、インファンテは平和的な統一を祝っての宴を開きそうしてだった。
二次会はオーナーと船乗りの気心の知れた者達と開いてだ、彼は言った。
「よかったわ」
「統一は果たされ」
「そうなってですね」
「ほんまな、自分そんな人望あったか」
「ありますよ」
「事実そうです」
二人はすぐに答えた、三人で囲むテーブルの上には新鮮な魚介類のカルパッチョにアクアパッツァ、パエリア、フライにシーフードサラダが並んでいる。三人共シャンパンを飲んでいる。
「悪い賊やモンスターを退治され」
「善政を敷かれていますので」
「だからです」
「かなりの人望がおありです」
「そやねんな、てっきりアホな海賊やとな」
その様にというのだ。
「思われてると思ってたけどな」
「いやいや、とんでもない」
オーナーは笑って応えた。
「インファンテ様の行いを見ますと」
「皆支持しますよ」
船乗りも言った。
「実際に」
「そやねんな」
「そうです、実際勢力圏は平和で豊かになっていますので」
結果が出ているというのだ。
「皆インファンテ様の勢力に入ります」
「そうなんやな」
「はい、それでまずはです」
「キューバの統一が出来たな」
「そうですね」
「まずはな、ほなな」
よく冷えたシャンパンを飲みつつ話した。
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