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夢幻水滸伝

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第三百八十九話 カリブ海の海賊その一

                第三百八十九話  カリブ海の海賊
 インファンテはこちらの世界に来て声からこちらの世界とこちらの世界での自分達の話を聞いてから目を開けた、すると目の前は港であり。
 彼の世界では十九世紀中頃の船達が停泊し出入港しており荷物も運ばれていた、そして目の前にし中年の人魚の男の船員が通ってきたのでだった。
 彼にだ、こう声をかけた。
「ちょっと聞きたいけどここ何処か」
「何処ってハバナの港だよ」
 船員はすぐに答えた。
「あんた見ない顔だが何者だよ」
「自分か?自分はな」
 インファンテは素直に名乗った、すると。
 船員は飛び上がらんばかりに驚いてだ、彼に言った。
「星の方ですか」
「どうやらな」
「どうやらじゃないですよ」
 船員は着地してからも言った。
「そんな方がですか」
「目を開いたらここにおったわ」
「そうですか」
「それでな」
 彼はさらに話した。
「これからどないするか」
「仕事もですか」
「全くな」
 これがというのだ。
「見当がつかへん」
「そうした状況ですか」
「それでな」 
 そうであるからだというのだ。
「これからどないするか」
「お考えが、ですか」
「及ばへんねん」
「そうですか」
「とりあえず海賊やし海の仕事でとなるが」
「あの、でしたら」
 船員はインファンテの話を聞いて言った。
「わしの船はどうですか?」
「あんたのか」
「実は海賊船なんですが」
「まさにそれか」
「実は船長がもう歳で」
 それでというのだ。
「引退したいと言っていまして」
「それで後の仕事は何や」
「陸に上がってです」
 そうしてというのだ。
「元々ホテルやってまして」
「そっちのオーナーに専念するんやな」
「そう言ってます」
「そうなんやな」
「それで今船長探してますが」
「自分がか」
「お仕事探してますね」  
 インファンテのこのことを確認した。
「そうですよね」
「その通りや」
「それなら前の船長、オーナーとお会いして」
「話してか」
「如何でしょうか」
「働かんとな」 
 そうでなければとだ、インファンテは真剣な顔で話した。
「やっぱりな」
「はじまらないですね」
「さもないとお金が手に入らへんでな」
「生きていけないですね」
「この世界に来て間もなくでな」 
 そうであってというのだ。
「お金は多少あってもな」
「とりあえずという位ですね」
「ほんま衣食住はな」
 それはというのだ。 
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