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だからってなんだよー 私は負けない

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6-4

 次の日、私は流しとかの掃除をしていて、タンクトップとかヘロヘロの短パン姿で、おまけにショーツは腰の部分がフリルになっていて細くて、締め付けも無く、穿いて無いようなものだった。他人に会うことも無いからと、すごく無防備な恰好だったのだけど・・・

「おはよう ずいぶんと身軽な恰好だね」

 私は、ビクッとして」

「なんやねん 急に 声掛けんとってーなー いっつも びっくりするやんかー」

「そんなこと言っても・・・声掛けたつもりなんやけどな」

「もう 熱 下がった?」

「うん 今朝は調子良いよ すぐりのお陰でな すぐりには、移らなったか?」

「私は アホやから風邪は移らんのよ」

「すぐり 自分のことアホとかバカとか言うのは よせよ 君は賢いんだよ」

「ふふっ 先生の前ではね でも 良かった 元気になって まぁ たいしたことないって思っとったけどなー あそこは 元気やったもんな」

「うむーぅ すぐりのあんな姿 見せられたら― なっ すぐりが横に居てくれたからかもな」

「・・・私 必死やったんかも・・・な」

「でも すぐりが居てくれて安心出来たんだ これからも ずぅっーと横に居てくれ」

「はぁー? ずぅっーと? それって・・・」と、私はへたりこんでしまっていた。

「そうだ ずぅっーと 君が高校卒業したら 結婚してくれ しがない中学教師で贅沢はさせられそうにないけど 僕は、すぐりが好きなんだ」と、先生は私の身体を起こして抱きかかえて・・・唇を塞いできた。長いような短いような時間が過ぎて・・・ようやく、離れた時、私は涙が溢れ出してきていたのだ。

「あっ 泣いているのか ごめん」

「ううん 突然やったし・・・嬉しいの! 私 貧乏は慣れてるからー 耀の側に居られたら、それだけで いいの! もぉー 耀は 真面目過ぎるんよー 昨日だって 私 覚悟してたのに・・・なんにも しないでぇー・・・バカ」

「あぁー そうか でも すぐりの胸が柔らかいのは わかったよ 意外とあったし・・・」

「バカ アホッ! ねぇ もう一度・・・」と、私 眼を閉じていたら、強く抱き締められて、唇に彼のを感じていた。私も、彼の背中に手をまわしてしがみついていったのだ。中学生になってから ずぅーっと待っていたんだものー・・・。

 時々 彼の舌先が私の歯に当たって来るのはわかっていたのだけど・・・私 ぼぉーとなって・・・長い時間の後 離れた時 私は 急に恥ずかしくなってきて、言葉が出なくて下を向いたままだった。多分 顔も赤くなっていたのだろう・・・火照ってきているのが、自分でもわかった。

「なぁ 朝 なんか 食べたん?」

「いいやー なんにも・・・」

「あかんやん せっかく 熱も下がったのに・・・えーとぉー おじゃ 卵の・・・鮎の炊いたんと梅干ししか無いけどな お母さんのおにぎりの中身」

「あぁ お店 何人かお客さんが並んでたな 売れているみたいだった」

「そーなんよ! 調子いいみたい 愛想振りまいてね 年も考えんとピチピチのジーンやろー 頭も短くしてね 部分染めなんよ グリーン」

「そうか 帽子で見えんかったけど でも 若くて、きれいだよ」 

「ふ~ん 耀の好みなん?」

「あっ いや 一般的な感想だよ」

「ええんよー 基本的に 私から離れんかったらー 学校でも女の子から人気あるもんねーぇー ほらっ 出来たよ」

「ありがとう うまそうな匂い・・・あっ あつぅーーー でも うまい すぐりのは? これ すぐりのお昼ご飯ちゃうんか?」

「いいの 私は あとで おばあちゃんとこのトマトもらうから」

 彼が帰ると言った時、私は もう一度とせがんでいて、今度は 歯を開いていて、彼の舌が入ってきた時、私も絡ませて応えていた。甘くって、腰から砕けそうになっていて・・・

「折をみて 君のお母さんに許しをもらうよ」

「あっ あー オーナーは許してくれるかなー 私なんか・・・」

「大丈夫だよ すぐりのことは気に入っているからー でも、君のお母さんは 若すぎるって、反対するカナ 母娘 ひとりだもんな 離したくないかもネ」

「そーだね 私もお母さんから・・・って 怖い気もする それに、私 耀のお嫁さんって いざとなると 出来るかなぁー」 
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