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夢幻水滸伝

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第三百八十八話 提督と戦う為にその十二

「たこのカルパッチョに烏賊のフライはありますので」
「食べてええね」
「そうして下さい」
「皆でね」
「生の魚介類大好きになりました」
 アルゲダスはにこにことして話した。
「日本に来てから」
「これがまた美味しくて」
「それで、です」
「お互いそうよね」
「ほな今日はシェラスコとですね」
「海の幸も楽しんでね」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「お酒もですね」
「お酒がない宴なんて」
 アレンカールは笑って話した。
「寂しいわ」
「飲めるならですね」
「飲むことよ」
 アルゲダスに話した。
「どんどんね、それで今日はワインがメインやけど」
「お肉は赤で」
「魚介類は白でね」
「それぞれ飲みますね」
「日本酒も用意したわ」
 こちらの酒もというのだ。
「実は日系人の人達から贈られたの」
「ブラジルのですね」
「ええ、この世界の中南米でも日系人の人達いるでしょ」
「結構な数で」
 ニキータが答えた。
「いてはりますね」
「リオデジャネイロの人達からどうぞってね」
「贈られて」
「あちらで水田を作ってね」
「そこでお米を栽培して」
「そして主食のご飯を食べて」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「日本酒も造ったのですね」
「そしてその日本酒もね」
「飲みますね」
「流石に何処かの新聞記者みたいにフランス料理を食べる時に日本酒を持ち込んだりしないわ」
 アレンカールは極めて否定的に述べた。
「あたいもね」
「持ち込み自体が不作法の極みですね」
「それが出来るお店以外ではね」
「そうですね」
「そやからね」
「そうしたことはされへんで」
「今夜はレストランでもないし」
 アレンカールの家で行われているというのだ。
「お酒は自由でね」
「ええですね」
「そうよ、デザートもあるし」
 こちらも用意しているというのだ。
「沢山のフルーツをね」
「そちらも楽しんだらええですね」
「そうよ、そうしてね」
 そのうえでというのだ。
「飲んで食べてね」
「ほな」
 ガブリエラが応えた。
「そうさせてもらいます」
「日本酒もいいのよね」
 その日本酒を並々と入れた朱塗りの大盃を手にだ、アレンカールは言った。その酒は実によく冷えたものである。
「独特の味でね」
「起きた世界でよお飲みますね」
「寮でね」
「お酒と食べものは見ればあるんで」
 八条学園の学生寮ではというのだ。 
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