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新オズのブリキの樵

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第五幕その十

「服は変わらないんだ」
「そうですね」
「外から来た人達はそれぞれの服ですが」
「どの人達も」
「着物や中国の服や二十世紀のアメリカの服で」
「そこは違いますね」
「そして君達もね、オズマだってね」
 オズの国の国家元首である彼女もというのです。
「男の子だった時はね」
「ギリキンの服でなくて」
「お洒落な感じでしたね」
「色はブラウンを基調として」
「そうでしたね」
「あの人も」
「そうした服も着られるよ」
 オズの国でもというのです。
「けれど基本はね」
「やっぱり、ですよね」
「あの民族衣装ですね」
「オズの国の」
「殆どの人が着ておられて」
「この街でもですね」
「そうなんだ、オズの国では服は」
 着るそれはというのです。
「あの民族衣装になるよ」
「標準となると」
「その通りですね」
「この街もそうですし」
「オズの国なら」
「あの服ですね」
「そうだよ、君達も着たいのならね」
 それならというのです。
「着られるよ」
「そうですか、それならです」
「今から着てみます」
「オズの国の民族衣装を」
「ウィンキーのそれを」
「そうさせてもらいます」
 五人共樵に笑顔で応えてでした。
 実際にその服を着ました、そうしてです。
 五人全員でオズの国の民族衣装、ウィンキーの人達が着ている黄色のそれを着ました。男の子達はズボンで女の子達は足首が隠れるまでのスカートです。
 それを着てです、それぞれ言いました。
「これまでも着ているけ3れど」
「何度もね」
「やっぱりいいね」
「動きやすいし」
「着心地がいいわね」
「だからなのよ」
 ドロシーは五人に笑顔でお話しました。
「皆ね」
「着るんですね」
「色々な服を着られても」
「オズの国ではですね」
「殆どの人がですね」
「オズの国の民族衣装を着ますね」
「そうでしょ、だからね」
 それでというのです。
「皆もね」
「はい、これからもです」
「着ていきます」
「オズの国にいる時は」
「動きやすくて着心地もいいですから」
「そうします」
「着たいならそうしてね」
 是非にというのでした。
「五人共ね」
「はい、皆が着る理由もわかります」
 ジョージが応えました。
「とてもいい服ですね」
「そうでしょ、いい服はね」
「皆が着ますね」
「そうよ、ただね」
「ただ?」
「一つ思うことは」
 それはといいますと。
「私はどうもね」
「そういえばドロシーさんは」
「オズの国にずっといるけれど」
 それでもというのです。 
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