夢幻水滸伝
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第三百八十七話 南米への帰路その九
「ちゃんとな」
「人が暮らせる様にするな」
「人は水がないと暮らしていけへんが」
「そのお水は着が生み出すで」
マリアが言ってきた。
「ほんまに」
「ある程度地面から出た水気が空で雨になるしな」
「その水気を作るさかい」
「植林してな」
「水を豊かにして」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「人がもっと住める様にして」
「産業も興してくな」
エチェニケが応えた。
「そやな」
「そうしてくわ」
「この辺りもモアイだけやなくてか」
「他のものもある様にするわ」
「そうするねんな」
「ああ、そしてな」
それにというのだった。
「豊かになるわ」
「イースター島も」
「ほんまモアイしかないやろ」
セプルベダはこうも言った。
「この島は」
「はっきり言ったらな」
エチェニケもそうだと返した。
「この世界でもな」
「そやけどその状況をな」
「変えていくな」
「モアイはそのままやが」
それでもというのだ。
「そこにや」
「さらにやな」
「木を植えてな」
「水もある様にして」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「人をよおさん住める様にして」
「今以上にやな」
「そしてな」
「農業とか産業も興す」
「そうしてくわ」
「ええ考えやね、さもないと」
マリアはセプルベダの話をここまで聞いて感心した様に何度も頷いた、そうしてそのうえで言うのだった。
「何も変わらんわ」
「若し人口が今以上に増えてもな」
「移住先はないし」
「それに豊かにもならへん」
「ほんまそやね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「他の地域もそうしていってな」
「植林とかしていって」
「堤防とか橋とか道建設したりな」
「そうしたこともして」
「開墾もしたりしてな」
そうしていきというのだ。
「豊かになってくわ」
「そうしてくな」
「ほんま豊かな国にするで」
セプルベダは強い声で話した。
「この世界のチリを」
「そうするな」
「そや、そしてな」
それでというのだ。
「自分等は祖国に帰ったら」
「ああ、それからはな」
ピエトリはまさにという顔で答えた。
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