夢幻水滸伝
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第三百八十七話 南米への帰路その三
「実は」
「そう言うと寂しいな」
「距離的には。けど距離はあっても」
それでもというのだ。
「こっちの世界でもいつも一緒やで」
「起きた世界と同じで」
「そやで。いやほんま若しオーストラリアがなかったら」
そうであるならというのだ。
「我が国めっちゃ寂しいで」
「海の中にぽつんとか」
「二つの島があるだけで」
「何かそれ辛いな」
パラグアイのマリアもその話を聞いて述べた。
「ほんまに」
「想像するだけでやね」
「聞いてるだけで」
「そやからやで」
「オーストラリアは兄弟で」
「いつも一緒で。しかも」
マリアはさらに話した。
「オーストラリアも」
「ああ、いつもニュージーランドと一緒にいたがるね」
「それは何でか」
「あの国も孤立しやすいんやね」
「大陸というても」
それでもというのだ。
「大きな島やし」
「実際は」
「それで北に東南アジアとニューギニアあるけど」
「やっぱり海に囲まれてて」
「文化も違ったりするし」
「こっちの世界でもやね」
「それで同じ文化を持つ我が国がないと」
ニュージーランドがというのだ。
「困るって言われたわ」
「そやねんね」
「ほんまお互いに」
ニュージーランドとオーストラリアはというのだ。
「兄弟として」
「こっちの世界でも一緒やね」
「それでやっていってるで」
「そやねんね」
「そやから」
だからだというのだ。
「寂しないで」
「国としてもやね」
「そやで。それでやがては」
パラグアイのマリアを見て話した。
「あんた達とも」
「その時が楽しみやね」
「ほんまにな。ほなあんじょう帰るんやで」
「南米まで」
「着いたら連絡してや」
「そうさせてもらうわ」
笑顔で言葉を交えさせさらに飲んで食べた、一行はニュージーランドのウェリントンで身体も心もだった。
休めてから南米に発った、だがすぐに嵐に見舞われ。
「大砲は括るんや」
「ああ、ロープでな」
ピエトリはエチェニケの言葉に頷いた、全員で大急ぎで甲板にある大砲達にロープをかけて固定している。
「そうしてるわ」
「急いでな」
「こうせんとな」
「大砲が動き回ってな」
嵐に揺られてだ。
「甲板滅茶苦茶にするわ」
「人を巻き込んでな」
「そうなるさかいな」
だからだというのだ。
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