金木犀の許嫁
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第六十話 伊賀へその八
「そうなるわね」
「そうですね」
「そして」
夜空はさらに言った。
「白華ちゃんについても」
「そうなりまして」
そしてというのだ。
「ここに来てくれますと」
「それからね」
「お見合いとなります」
「そうよね」
「それまではです」
夜空に話した。
「私達は」
「お邪魔させてもらって」
「観光もです」
これもというのだ。
「楽しみましょう、ただ」
「ただ?」
「今回は観光でも伊賀なので」
この地でというのだ。
「学問でもあります」
「忍者についての」
「忍術も学ぶ」
「伊賀にいるから」
「はい、出来れば甲賀にもです」
この場所にもというのだ。
「足を運びまして」
「忍術を学ぶのね」
「鍛錬も続けますし」
伊賀においてもというのだ。
「忍術を学ぶこともです」
「していくのね」
「そうなります」
「そうなのね」
「伊賀はです」
この地面はというのだ。
「まさにです」
「忍術を学ぶ場所でもあるのね」
「私達にとっては。ですから」
「お見合いまではなのね」
「忍術も学びます」
観光を行ってというのだ。
「そうさせてもらいます」
「私はいいのね」
「真昼さんも。忍術をされていないので」
それでというのだ。
「私達のことです」
「そうなのね」
「はい、学んでいきます」
「お城に行けばね」
伊賀上野城にとだ、佐京は微笑んで話した。
「忍者の資料館もあるよ」
「まさに忍者のお城だから」
「だからね」
それ故にというのだ。
「あのお城に行けば」
「忍術の資料館で」
「学べるよ」
「そうなのね」
「だから行ってくるよ」
「じゃあ私も」
夜空は許嫁の佐京が行くと言ったので自分もと申し出た。
「いい?」
「一緒に行こう」
これが佐京の返事だった。
「それじゃあね」
「ええ、宜しくね」
「幸雄さんも行かれますよね」
真昼は彼に尋ねた。
「お城に」
「楽しみです」
これが幸雄の返事だった。
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