| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

金木犀の許嫁

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十九話 母方の祖母その十四

「ブランデーを入れまして」
「飲むのね」
「半々にしまして」
「そうして飲んで」
「かなり酔ったところで」
 そこでというのだ。
「寝ます」
「そうしたらいいわ、寝れないならね」
 その時はというと。
「本当にね」
「お酒ですね」
「そう、私もね」
 夜空自身もというのだ。
「かなり酔ったら」
「寝られますか」
「本当はよくないらしいけれど」
 酒を飲んで寝ることはというのだ。
「熟睡出来ないから」
「それで、ですね」
「そうらしいけれど」
 それでもというのだ。
「寝られないよりいいでしょ」
「はい」
 白華も確かにと頷いた。
「やっぱり」
「だからね」
「それで、ですね」
「もうね」
「寝られないならですね」
「お酒を飲んで」
 そうしてというのだ。
「酔ってね」
「それで寝ることですね」
「寝ることは大事だから」
「何といっても」
「それでよ」
「そうすることですね」
「そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「よく寝てね」
「そうします」
「寝たら」
 夜空はさらに言った。
「それだけね」
「いいですね」
「そう、だからね」
「今から飲みます」
「寝られない時はそうもしてね」
「寝ることですね」
「最悪睡眠薬をお酒で流し込んで」
 そうしてというのだ。
「寝ないとね」
「そこまでするんですね」
「プロ野球の監督さんなんてね」
「悩むことが多くて」
「それでね」
 そうであってというのだ。
「そうまでしてね」
「寝てますか」
「だからね」
「私もですね」
「お酒飲んでね」
「そうします」 
 白華は夜空に答えた、そうして実際に台所に行って牛乳とブランデーを半々に割ったものを作ってだった。
 何杯か飲んでそれから寝た、すると朝まで起きることはなかったのだった。


第五十九話   完


                  2025・1・23 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧