新オズのブリキの樵
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第四幕その十一
「その中に恐竜の生き残りがいる可能性もあれば」
「他の生きものの可能性もありますね」
「実際言われています」
「鯨とか大きなアザラシみたいな生きものとか」
「大きなお魚とか」
「色々言われています」
「そうだね、外の世界ではわからないね」
カエルマンは五人の子供達のお話に頷きつつ言いました。
「どうも、けれどオズの国ではね」
「恐竜いますね」
「普通に」
「湖でも海でも」
「そして陸地でもお空でも」
「結構見られますね」
「このお池にはいないけれどね」
それでもというのです。
「普通にだよ」
「いますね」
「僕達も見たことがあります」
「恐竜以外の生きものも」
「何かとです」
「あちこち旅をする時に見ています」
「そうだね、だからね」
それでというのです。
「オズの国では恐竜がいるとはっきりしているから」
「ありのままですね」
「ミステリーじゃないですね」
「普通に見られるので」
「受け入れられていますね」
「そうなっていますね」
「そうだよ、それもまたオズの国だよ」
こう五人に言うのでした。
「恐竜や他の生きものがいることもね」
「そうそう、そうした生きものは外の世界では未確認動物と言うね」
「UMAですね」
ジョージが応えました。
「英語で略して」
「そうだね、彼等についてもしっかりと調べて」
「いないとですね」
「碌に調べずにね」
「そうして言うことはですね」
「これもまた、だよ」
それこそというのです。
「未来の技術を否定することと同じで」
「駄目ですね」
「そうだよ、本当に実在するか」
その未確認動物がというのです。
「そしてどんな生きものか」
「調べることですね」
「科学的にいる筈がないってね」
その様にというのです。
「最初から決め付けてね」
「終わってはですね」
「そこでね」
それこそというのです。
「終わりだからね」
「よくないですね」
「そうだよ、何度も言うけれど今の技術ではね」
「未来はわからなくて」
「この世の全てもだよ」
「わからないですね」
「人の知識なんてね」
かかしはそれこそと言いました。
「本当に大海の中のスプーン一杯だから」
「その程度ですね」
「本当にね」
クッキーに応えて言いました。
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