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金木犀の許嫁

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第五十九話 母方の祖母その五

「そちらでは忍術の修行と」
「お寺の修行ね」
「お坊さんの」
「お婿さんが住職さんだけれど」
「やはり奥さんもです」 
 嫁ぐ白華もというのだ。
「お寺のことを知りまして」
「修行もなのね」
「そのお寺ではそうなっていますので」
「お坊さんの修行もするのね」
「そうなります」
 こう夜空に話した。
「そちらでは」
「そうなのね」
「お婿さんもです」
 そうなる予定の彼もというのだ。
「どちらの修行もしています」
「現在進行形で」
「忍者の修行とです」
 それと共にというのだ。
「お坊さんの修行もしているそうです」
「大変ね」
「大変でもです」
 それでもというのだ。
「そうしたお家ということで何でも本人さんも好きで」
「修行しているの」
「心身を鍛えることがお好きだとか」
「真面目な人なのね」
「テレビゲームと自転車がお好きだそうですが」
 それでもというのだ。
「真面目といいますと」
「そうなのね」
「有り難いことに」
 これがというのだ。
「私もそうしたこと好きですし」
「ゲーム結構してるわね」
「自転車も好きです」
 こちらもというのだ。
「あまり乗りませんが」
「お家にあるけれどね」
「それでもです」
 これがというのだ。
「好きですから」
「それでなのね」
「はい」 
 夜空に微笑んで話した。
「その人と上手くやれそうです」
「それはいいことね」
「ですからお見合いに行けば」 
 伊賀でというのだ。
「きっとです」
「相性がいいのね」
「その人と」
「合う合わないがね」
 まさにこれがというのだ。
「本当にね」
「大事ですね」
「ええ」
 白華にその通りだと答えた。
「本当にね」
「そうですね」
「合う様に努力しても」
「それでもですね」
「最初からそうなら」
 合っているならというのだ。
「それならね」
「いいですね」
「だから白華ちゃんが伊賀好きならね」
「最初からいいですね」
「ええ。ただ私伊賀行ったことないから」 
 だからだとだ、夜空は白華に話した。
「どんな場所か知らないわ」
「山に囲まれてまして」
 白華はすぐに話した。
「そこぽつんとです」
「街があるの」
「そんな感じです」
「神戸とは違うのね」
「電車も通ってるんですが」
 それでもというのだ。 
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