るーみっくキャラオールスター対大谷翔平選手
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第九話 体育館でのレクレーションその十四
「結婚出来て今も夫婦なんて奇跡だぞ」
「貴様父にそこまで言うか」
「何度でも言うぞ」
「この馬鹿息子が」
「この糞親父が」
二人は喧嘩に入った、竜之介はそんな二人を見て思った。
「うちも大概だがな」
「他のお家もひでえな」
向田が応えた、今まで卓球をしていてタオルで汗を拭いている。
「そう思うな」
「ああ、心からな」
「実際にそうだしな」
「他の家もひでえな」
「家によっちゃあな」
「俺はこんな家にしたくねえな」
竜之介は心から思った。
「絶対に」
「だったらちゃんとしねえとな」
「糞お袋にならねえ様にな」
「そうだよ、それでそこでお袋って言ったな」
「駄目か?」
「それでいいんだよ」
向田は竜之介に笑顔を向けて話した。
「お前さんは女だからな」
「あんた俺を女って言ってくれるんだな」
「そうだろ」
一も二もない返事だった。
「どう見てもな」
「そう思ってくれて嬉しいぜ」
「ああ、それでお前さんは女だからな」
それでというのだ。
「いいお袋さんになれよ」
「そうなるな」
「竜之介さんなら大丈夫です」
明日菜は微笑んでこのことを間違いないとした。
「きっとです」
「いい母ちゃんになれるか」
「渚さんと」
「竜之介様、幸せな家庭を築きましょう」
その渚も言ってきた。
「私の赤ちゃん沢山産んで下さいね」
「ば、馬鹿赤ちゃんだと」
竜之介は渚のその言葉に顔を真っ赤にさせて反応した。
「何言ってやがる」
「だって私が男でね」
「俺が女だからか」
「私が竜之介様のお婿さんになるから」
「俺がお嫁さんになってか」
「そうなるからよ」
だからだというのだ。
「私の赤ちゃん沢山産んで下さいね」
「お、おお。結婚したらな」
竜之介は顔を真っ赤にさせたまま応えた。
「それからはな」
「幸せな家庭築こうね」
「わかったぜ」
「うちの馬鹿息子もこうならね」
「よかったな」
魂子も鯖男も思うことだった。
「間違えてああなってしまった」
「とんだ穀潰しになったからね」
「ここまで親に言われるとはのう」
夢心和尚はそんな二人を見て思った。
「つくづくじゃな」
「そう言われてもね」
だが当の鯖人は笑って応えた、実に明るい笑顔である。
「俺はこうした人間だからね」
「なおす気はないか」
「今はちゃんとした会社やってるからいいよね」
「胡散臭い仕事でなくか」
「うん、だからね」
それでというのだ。
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