るーみっくキャラオールスター対大谷翔平選手
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第九話 体育館でのレクレーションその六
「少しだ」
「そうなんだな」
「そして殆どはな」
その欲はというのだ。
「野球に向かっているんだ」
「もっと凄い選手になりたいってか」
「思ってな」
そうしてというのだ。
「野球をやっていてな」
「今よりもか」
「凄い選手になりたいんだろうな」
「あれ以上上があるのかよ」
賢太郎はそこがわからかった。
「あんな凄い人でもか」
「あるんだろうな」
松阪は賢太郎にも答えた。
「あの人が思うにな」
「そうなんだな」
「俺もあれ以上はないと思うけれどな」
松阪にしてもだ。
「しかしな」
「それでもか」
「まだあるんだろうな」
「そうなんだな」
「二百勝二千本安打とかじゃないのか?」
来栖は少し考えてから話した。
「大谷選手が目指すものは」
「どっちかだけでも相当ですよ」
流石に五代も苦笑いになった。
「本当に」
「そうだよな、しかしな」
「大谷選手はですか」
「目指してるのかな」
それだけの業績をというのだ。
「ひょっとしてな」
「凄いな」
賢太郎も流石に唖然となった。
「そんなこと本当に出来たらな」
「野球の歴史に残るのう」
竜之介の親父も言った。
「まさにな」
「ああ、しかしあんたがまともなこと言うか」
来栖はこのことに驚いた。
「そんなこともあるんだな」
「何じゃ、妖怪を見る様な目で見ておるが」
「あんたがまともなこと言うからだよ」
来栖はまた親父に言った。
「だからな」
「わしはまともなことを言わんか」
「今まで言ったことないだろ」
「というかこのおっさんまともなことしたことないで」
テンは来栖に真顔で囁いた。
「あんたが見て来てもやろ」
「ああ、まさに糞親父だな」
「そんなおっさんやからな」
そうであるからだというのだ。
「俺もはじめて聞いたわ」
「まともなことを言ったことはか」
「ほんまな」
「俺もはじめて聞いたぜ」
娘の竜之介もだった。
「この糞親父がこんなまともなことを言うなんてな」
「確かに大谷選手は凄い人でそうした記録を残せば野球の歴史に残るが」
刀々斎も言うことだった。
「この親父が言うと驚くわ」
「うちの親父がまともなことする位ないからな」
りんねにとってはそうだった。
「俺も驚いたぜ」
「俺もなんだ」
「そうだよ」
その父に言い返した。
「どう見たって糞親父だろうがよ」
「心外だな、その言葉」
「何が心外よ、この馬鹿息子」
ここで魂子がハリセンで息子の頭をはたいた、笑顔であるが頭に血管が出ているのはいつも通りだった。
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