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夢幻水滸伝

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第三百八十五話 自然にも目を向けてその三

 それでだ、実際に旗揚げすると。
「えらいことになったわ」
「はい、そうですね」
「これはかなり」 
 爺さんと肉屋が勢力を旗揚げすると忽ちキトとその周辺の街や村を統一した勢力の棟梁となったファラに応えた。
「順調です」
「順調にことが進んでいます」
「まさか旗揚げして」
 そうしてというのだ。
「あっという間にここまでの勢力になるなんて」
「旗揚げされまして」 
 爺さんはファラに話した。
「それで、です」
「キトの市長さんがついてくれて」
「それでキトを掌握され」
「周りの街や村もやね」
「星の方が旗揚げされたので」
 この世界を救う者の一人がというのだ。
「ですから」
「それでやね」
「はい、誰もがです」
 まさにというのだ。
「是非にとなりまして」
「皆従ってくれるね、それであたいは」
 ファラは爺さんに話した。
「政をしてるけど」
「善政ですね」
 肉屋も言ってきた。
「まさに」
「どないしたらええ」
 今は三人でファラが執務室を置いている市役所の傍の食堂で昼食を食べている、ファラはシチューを食べつつ話した。
「それがわかるから」
「占いでなくとも」
「これは知力と政治力やね」
 この二つのステータスの問題だというのだ。
「それと特技で」
「政を行えるので」
「それでな」 
 その二つの能力の為にというのだ。
「政をやって」
「結果を出されてますね」
「インフラとか教育を整えて」
 そうしてというのだ。
「産業も栄えさせて」
「そうした政をされているので」
「皆善政って言ってくれてるね」
「はい」
 肉屋は鶏のグリルを食べつつ応えた。
「素晴らしい政だと」
「私腹を肥やすことはないですね」 
 爺さんはトマトが多いサラダを食べつつファラに言った。
「そうですね」
「私腹?あたいちゃんと暮らしてけてるさかい」
 だからだとだ、ファラは爺さんに答えた。
「別に」
「私腹を肥やすことはないですか」
「普通にやって暮らせてるさかい」
「棟梁になられ」
「占い師してた時も」
 その時もというのだ。
「お金稼いでご飯食べられて住むところもあって」
「それで、ですか」
「ほんまね」
 これといってというのだ。
「不満ないから」
「汚職等はされないですか」
「元々そういうの興味ないし」
「重税を課して搾り取る等」
「暴君やん、それ」
 即座にだ、ファラはむっとした顔で反論した。 
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