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夢幻水滸伝

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第三百八十五話 自然にも目を向けてその二

「稼がんとあかんし住むところも探して」
「あの、場所は提供しますので」
 爺さんはファラにそれでと話した。
「占い師をされては」
「ここでやね」
「はい、そしてお家がないのでしたら」 
 こちらのことも話した。
「こちらで、です」
「用意してくれるんかいな」
「空き家がありますんで」
「ほなそこで暮らして」
「お仕事をされては」
「ほなね」
「わし等が出来るのはこれ位ですが」
「いやいや、仕事にお家も紹介してくれて」
 ファラは爺さんにとんでもないという口調で答えた。
「充分やで、ほな今から」
「早速店を開かれますか」
「占い師やらせてもらうわ」
「わかりました」
 こうしてだった、ファラは即座に占い師の仕事をはじめた。すぐに客がどんどん来て占うとだった。
「ファラ様の占いは当たります」
「百発百中です」
「言う通りにすると間違いはないです」
「難を避けられています」
「いや、この宝珠に映るさかい」
 自身の神具であるウルカグアリーの宝珠を観つつ話した。
「それで悪い未来やと」
「どうすれば避けられるか」
「それも見えるのですね」
「その宝珠に映って」
「それで、ですね」
「そや、それでや」 
 そうであるからだというのだ。
「ほんまにな」
「お話出来るのですね」
「これからどうすればいいか」
「占ったことに対して」
「占いは道標であって」
 自分の占いに対する考えも話した。
「それでええ道を示す」
「そうしたもので」
「我々に言ってくれますか」
「どうすべきか」
「そうなのですね」
「最高やなくても最善を言う」 
 こうも言うのだった。
「そうしたもんやさない」
「それで、ですね」
「いつも言ってくれますね」
「どうすればいいか」
「占った結果」
「そやで、悪いこと言うて惑わすんやなくて」
 そうではなくというのだ。
「どうすればええか言うで、それであたいの占いは当たるんやね」
「左様です」
「まさに百発百中です」
「外れることがありません」
「そやねんね」
 客達の言葉に頷きそれではと考えてだった。
「あたいの占いは」
「あの、そこまで当たりますと」
 百発百中ならとだ、肉屋が言ってきた。
「もうここで占い師をされるよりも」
「もっと大きなことすることやね」
「はい」
 ファラに対して言った。
「これからは」
「大きなこと、政とか」
「占いで未来と対策がわかれば」
「色々やれるね」
「そうですので」
「そやね、ほなどなしたらええか占ってみるわ」
 肉屋の言葉を受けてそうしてみた、その結果勢力を旗揚げし棟梁になるとこの世界のエクアドルを忽ち統一しよく治められると出た。 
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