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金木犀の許嫁

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第五十七話 お見合いの前にその十

「やっぱりね」
「そうよね」
「けれど色々問題あるわね」
「どれだけ女好きかって」
「ええ、四千人も子供さんいたら」
「それでそのお子さん達もね」
 四千人ものというのだ。
「結婚してね」
「お子さん作っていって」
「お孫さんで一万人超えるとか」
「鼠算も真っ青ね」
「そうよね、しかし人口って案外増えないものね」
 真昼はこんなことも言った。
「これが」
「食べものの量は足し算で増えて」
 夜空は学校の授業で習ったことを言った、かつてはこう言われていて人口増加に警鐘が鳴らされていたのだ。
「人口は掛け算で増えるってね」
「言われていたわね」
「そうよね」
「けれどね」
 真昼は夜空に話した。
「これがね」
「そうはいかないわね」
「どの国も少子化で困ってるしね」
「日本だけじゃなくてね」
「子供が少なくなって」
 そうしてというのだ。
「結果として人口がね」
「少子高齢化になるとね」
「必然的に人口が減っていくわね」
「そうなるのよね」
「本当にどの国もそうだから」
「アフリカでも思ったより増えていなくて」
 それでというのだ。
「二十一世紀には百億越えるとか言われてたのに」
「そこまで増えるどころかね」
「結構停滞していて」
 人口増加はというのだ。
「減ってる国もあるし」
「案外増えないものね」
「そうよね、実は昔からね」
 夜空に話した。
「人は増えていないし」
「それで減りにくいのよね」
「中国の歴史で人口が物凄い減る時あるけれど」
 三国時代等だ、後漢の頃は六千万近くの人口がこの時代では一千万位にまで激減していたのである。
「これ戸籍上のことでね」
「実際はそんなに減っていないのよね」
「だから平和になってちゃんとした戸籍を調査したらね」
 そうすればというのだ。
「もとに近い数に戻っているから」
「そうらしいわね」
「戦乱で戸籍が滅茶苦茶になっただけで」
 それだけでというのだ。
「実際はね」
「減っていないのよね」
「そう、日本の戦国時代も人口減ってないし」
 むしろ増加したと言われている、生産力が上がってそうなったというのだ。
「戦争でも減らないし」
「疫病は減るわね」
「それでも極端なものでないとね」
「ペストとか天然痘でないと?」
「大袈裟に減らないわよ」
 人口はというのだ。
「それに疫病で滅んだ国はないし」
「人間も滅亡しないわね」
「疫病でね、中には滅びるって言う人いるけれど」
 真昼はそれでもと話した。 
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