ハッピークローバー
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第百六十二話 メイド喫茶に入ってその十三
「いい国よ」
「そうですか」
「そして先生にとって日本もね」
「いい国ですね」
「ずっと暮らしていたい位にね」
そう思うまでにというのだ。
「いい国よ」
「そうなんですね」
「そのこともわかってね」
「わかりました」
二人で先生に答えた。
「そうさせてもらいます」
「私達も」
「それで本場のメイドもよ」
「ティーセットもですね」
「そちらもですね」
「楽しんでね」
こう言うのだった。
「いいわね」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」
二人で先生に答えた。
「美味しいですし」
「風情もありますし」
「萌えはなくても」
日本のメイドの様にというのだ。
「いいでしょ」
「はい、とても」
富美子が笑顔で応えた。
「そう思います」
「トータルで見てね」
「そうして」
まさにというのだ。
「そう思います」
「そうしていってね」
「これからは」
「何でもトータルで見てな」
「判断します」
「そうしてね、それも人としてね」
「大事なことですね」
富美子は先生に応えた。
「正当な評価になりますね」
「そうよ、そこはしっかりとしていってね」
「そうします」
富美子だけでなく越智も頷いた、そうしてだった。
二人でティーセットを本格的なイギリス風のメイド喫茶の中で楽しんだ。日本の水と食材を使ったそれはとても美味く。
それでだ、富美子は店を出て隣にいる越智に言った。
「美味しかったわね」
「お店の雰囲気もよかったしな」
「萌えはなかったけれど」
「それでもよかったな」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「満足出来たわね」
「そうだったな」
「萌えはないけれど総合的に見て」
先生が言った通りにというのだ。
「そうしてね」
「よかったな」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「いいわね」
「そうだな、プラスもマイナスも見て考える」
「それでよかったら」
「よしとすることだな」
「何でもね、だからメイド部のメイド喫茶もね」
それもというのだ。
「よかったわ」
「本当にな」
二人で笑顔で話してだった、そのうえで次の場所に戻った。二人の笑顔は実に明るいものであった。
第百六十二話 完
2024・12・15
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