夢幻水滸伝
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第三百八十四話 穏やかな少女その十二
「ブラジル以外の国も治める」
「そうなりますね」
「そうなるさかいな」
「頷いてええですね」
「あの人の話を聞いてな」
「ほなそういうことで」
「頼むで、ただな」
セスペデスはワインを飲むチェチーリアに話した。
「将来戦は避けられへんな」
「それは、ですか」
「南米は一つやない」
このことを言うのだった。
「起きた世界では言語は殆どスペイン語でな」
「ブラジルはポルトガル語でも普通に通じますし」
「同じラテン系の言語やからな」
「ほんま言葉には苦労しません」
「それでこっちの世界でもな」
どうかというと。
「言葉は同じで貨幣も度量衡もな」
「全部同じで」
「他の地域もやけどな」
「ほんま統治にも楽です」
「そや、けどな」
そうした状況だがというのだ。
「やっぱりそれぞれの地域、国で違いがある」
「そうですね」
「それでそれぞれの人がおってな」
「星の人達もですね」
「それぞれでな、アルゼンチンのインペルさんなんてな」
「かなりの野心をお持ちだとか」
チェチーリアは彼の話を聞いて知っていた、アルゼンチンを掌握している彼のことは中南米全体に知れ渡っているのだ。
「しかも能力も高いです」
「相当にな」
「そやからですね」
「南米の南部を統一を目指してはる」
「それに対してですね」
「アレンカールさんは北部でな」
南米のというのだ。
「それで南米を二分してな」
「戦になりますか」
「将来な」
「そうですか」
「僕等はアレンカールさんの下に入ってもな」
それでもというのだ。
「平和にことが進んでいくか」
「それはないですか」
「戦は起こってな」
「あーし達も戦に加わりますね」
「そうなるわ」
「そうですね」
「こうした世界やから」
セスペデスは真顔で話した。
「それぞれの勢力に分かれてて」
「ばらばらで」
「賊やモンスターもってやからな」
そうした世界だからだというのだ。
「どうしてもな」
「戦は避けられへんですね」
「実際あちこちで起こってるわ」
「それであーし等も」
「平和を望んでも」
それでもというのだ。
「どうしてもその中に身を投じるわ」
「これからは」
「そや、そして戦うなら」
それならというのだった。
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