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夢幻水滸伝

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第三百八十四話 穏やかな少女その十一

「戦を選ぶモンもおるが」
「しかしですね」
「それでもな」
 これがというのだ。
「そうした奴もおってな」
「それで煽られて戦になると」
「あかんわ」
「そうですよね」
 チェチーリアも同意だった。
「ほんまに」
「戦はほんま絶対にやらなあかん」
「そうした時だけにするもんですね」
「平和主義でもな」
「戦は避けられへん時があります」
 毅然としてだ、チェチーリアはセスペデスに話した。
「やっぱり」
「それでそうした時はな」
「戦う」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「勝たなあかんが」
「そうした時以外は」
「避けるもんや」
「そうですね」
「それで僕等は覇権を考えてへん」 
 セスペデスはビールからワインに切り替えた、今度は赤ワインを飲みながらそのうえでチェチーリアに話した。
「ボリビアを統一してもな」
「そこまでですね」
「他の勢力と戦ってな」
 そうしてというのだ。
「中南米の覇者になるとか」
「考えてへんです」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「これからアレンカールさんから一緒にやろうって話が来たらな」
「あの人から来ますか」
「ああ、あの人はブラジルの統治が一段落ついたらな」
 内政が整えばというのだ。
「南米の統一に出るわ」
「そうしはるので」
「そやからな」
「このボリビアにも声をかけてきますね」
「それも戦よりも話って人や」
「そやからですね」
「まずはな」
 何といってもというのだ。
「話をしてくるわ」
「そうですか」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「話が来たらな」
「その時はですね」
「そや、僕が南極に行って留守の間話が来てもな」
 それでもというのだ。
「話を聞いてな」
「頷いてええですね」
「ええわ、これがとんでもない条件出してきて」
 アレンカールの方がというのだ。
「頷けんもんやとな」
「断ることですね」
「奴隷みたいな」
「ボリビアの人達がそうなる様な」
「そんな話やとな」
「断ることですね」
「そやけどアレンカールさんはそんなこと言わん」
 彼を知っているからこその言葉だった。
「そやからな」
「それで、ですね」
「これはないわ」
「対等の条件で言ってきますね」
「アレンカールさんが棟梁になってな」 
 そうしてというのだ。 
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