るーみっくキャラオールスター対大谷翔平選手
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第八話 中華街でその九
「どうせならな」
「それならいいのにな」
「それがそうはいかなくてな」
「阪神なんだよな」
「暗黒時代なんか酷かったな」
弁天はこの時代の阪神の話をした。
「全然打たなくてな」
「助っ人はいつも外れだったわね」
瞳もこの頃の阪神について話した。
「バッターが」
「ああ、覚えていられない位にな」
「ことごとく外れでね」
「毎年一年か短くて六月でな」
「いなくなっていたわね」
「ピッチャーが幾ら頑張ってもな」
「打線が点を取ってくれないとね」
そうでなければというのだ。
「どうしようもないから」
「それでこっちは全然打たなくてよ」
「相手は痛い場面で打ってくれるのよ」
「そうだったな」
「それでね」
その結果としてというのだ。
「負けていたのよ」
「暗黒時代はな」
「俺電話したんだよ」
竜之介は真顔で語った。
「俺を入団させてくれってな」
「バッターになるつもりだったのね」
「ああ、それでだ」
小夏に熱い声で話した。
「俺が打ちまくってな」
「阪神を勝たせるつもりだったのね」
「それでもな、高校を卒業してから来てくれって言われたんだよ」
「それは仕方ないわね」
「それで涙を飲んで諦めてたんだよ」
「せめてね」
りんも言った。
「高僧を卒業してから」
「ああ、中退でもいい筈だけれどな」
「そう言われたのね」
「若し中退して入っていたら凄かったな」
珊瑚はそれが認められた場合の話をした。
「怪童だった」
「尾崎さんか中西さんだよな」
七宝は怪童と聞いて言った。
「そうだったな」
「そうだ、お二人共凄かった」
「竜之介もそうなったかも知れないんだな」
「中退しての入団が認められたらな」
「阪神のスラッガーだったか」
「間違いなくな」
「いつも打てなくて負けていたからな」
竜之介は熱い声で語った。
「俺もいてもたってもいられなかったんでい」
「私も申し出ようと思いましたが」
飛鳥も言ってきた。
「今こそこうして耐えられていますが」
「飛鳥は男性恐怖症だからな」
兄の飛麿がこのことを語った、妹のこの弱点のことは兄である彼が最もわかっていて語ることが出来た。
「それも極度の」
「そうでしたわね」
小太刀が真顔で応えた。
「飛鳥さんは」
「だからな」
「野球は男の方が殆どですわ」
「観客席も男の人が多いからな」
「その頃の飛鳥さんには無理でしたわね」
「とてもな」
そこにいることはというのだ。
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