八条学園騒動記
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第七百九十一話 カラオケボックスその八
「後はね」
「お酒に溺れて」
「そうなったのよ」
「それが破滅型ね」
「今も言われている位だから」
歴史に残ってだ。
「この人はかなり面白かったみたいよ」
「芸自体はよかったのね」
「ええ、けれどね」
それがというのだ。
「そんな人生で」
「最期はそうなったのね」
「そう、だから私はね」
「そんな飲み方しないのね」
「心掛けてるわ」
実際にというのだ。
「飲むならね」
「楽しく」
「そうして飲むのね」
「笑顔でね」
こうも言ったのだった。
「飲む様にしてるわね」
「やっぱりね」
「お酒はそうでないとね」
「つくづく思うわね」
「私達もね」
「そうよね、それで今日はね」
どうかというと。
「楽しく飲めたから」
「よかったわね」
「本当にね」
こう言うのだった。
「よかったわ、あとはね」
「あとは?」
「あとはっていうと?」
「お家に帰って少し休んで」
そうしてというのだ。
「お風呂入るわ」
「ああ、お風呂ね」
「お風呂は入らないとね」
ジュディもジュリアもそれはと返した。
「やっぱりね」
「毎日入らないとね」
「シャワーでもね」
湯舟に浸からずともというのだ。
「入らないとね」
「身体は奇麗にしないとね」
「毎日ね」
「そうしないと不潔よ」
「エウロパの連中じゃないんだから」
二人はここでこう言った、連合においてはエウロパの者達は不潔で風呂嫌いだと思われているのである。
「毎日入らないとね」
「香水使ってもね」
「お風呂は毎日入る」
「そうしないとね」
「私香水は使わないけれど」
アロアはそれでもと話した。
「お風呂はね」
「毎日入るわね」
「そうしているのね」
「だからね」
それでというのだ。
「お家に帰ってね」
「それで少し休んで」
「酔いが醒めたらなのね」
「入るわ、ただ浴室は暖かくして」
そうしてというのだ。
「それから入るわ」
「そうそう、浴室って寒いのよね」
ジュリアが浴室についてこう指摘した。
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