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おぢばにおかえり

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第八十四話 日常を過ごせるのもその二十五

「わからないから」
「実際に会っていないから」
「それでね」
「まあ会わない方がいい面々ですがね」
「そうみたいね」
「人間の屑って言うしかない奴ばかりですから」
「屑は言い過ぎだけれどね」
 このことは注意しました。
「けれどそうした人達に沢山会ってると」
「わかりますよ、最底辺すらぶち抜いた奴が」
「人間の最底辺ね」
「そこまでいくと何しても無駄だって」
「救われないの」
「おみちでも」
 新一君は真面目なお顔で言いました。
「他の宗教や哲学でも誰が言って読んでも」
「救われないの」
「そんな人もいますから」
「そうなの」
「はい、本当に」
 これがというのです。
「物凄いのいますから」
「新一君が会って来た人達ね」
「親戚で三人位いて」
 そうした人達がというのです。
「中学でも何人か。先生でもです」
「いたのね」
「そうでした、それで言うんです」
「何しても救われない人がいるって」
「そうです」
「それは流石に」
 私としては信じられないことです、それで新一君に思いきり言葉に疑問符を付けてそのうえで言いました。
「ないでしょ」
「そう思います?」
「どんな人でもね」
「ですからもう心がです」
 そちらがというのです。
「腐り過ぎて」
「それでなの」
「人でなくなってる」
「そんな人はなの」
「もう何してもです」
「救われないの」
「うちの叔父がそうですよ」
 具体的な人を出してきました。 
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