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世界の礎

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第九話 開墾その十

「どちらも猛獣を倒そうと思えばな」
「それなりの腕が必要です」
「一人で戦うならな」
「どうしても」
「だが銃があればだ」
 この武器がというのだ。
「弓矢よりも使いやすい」
「そうなのですね」
「だからだ」
 その為にというのだ。
「火器をな」
「我等にもたらして下さるのですね」
「これからはな」
「戦だけでなくですね」
「身を守る為にもな」
「そうされますね」
「そうだ、ではこれより中国を攻める準備に入る」
 火器を用いてとだ、そうしてと言うのだった。義青は満州だけでなく中国についても進出しはじめた。
 早速だ、西の国を裁くとチベットそれに北から攻めるが。
「長城にだ」
「これよりですね」
「砲撃を行う」
 砲兵の将軍に任じたゴルシ、トロールの大男に言った。
「いいな」
「これが砲兵の初陣ですが」
「丁度いいな」
「はい、長城を崩せば」
 ゴルシはそうすればと話した。
「そこからです」
「敵の領内に入られる」
「そして攻め入ることが出来ます」
「だからな」
 それでというのだ。
「敵兵は倒さないが」
「成功すればですね」
「大きい」
「敵の領内に入られるので」
「堅固な長城でもだ」
 それでもというのだ。
「大砲を用いるとな」
「容易に壊せますね」
「それが出来る、ではな」
「はい、これより」
「砲撃を開始しろ」
「わかりました」
 ゴルシは義青の言葉に頷いてだった。
 砲兵隊に攻撃を命じた、そして。
 長城に向かって多くの大砲が火を噴いた、そうして無数の砲弾が壁に炸裂した。すると堅固な壁がだった。
 多くの部分が吹き飛ばされた、壁だった石が辺りに散らばっており。
「これでだ」
「我が軍は敵領内に入られます」
「そうだ、裁くとチベットから攻めるが」
 それだけでなくというのだ。
「これよりだ」
「長城からもですね」
「攻め入りな」
 そうしてというのだ。
「敵を攻めていく」
「そうしますね」
「それこれよりだ」
 義青はさらに言った。
「これで大砲の威力がわかったな」
「我等も」
「これを用いてだ」
 そうしてというのだ。
「敵軍を攻めてだ」
「敵の街や村もですね」
「同じだ」
 攻めるというのだ。
「いいな」
「攻め崩しますね」
「中国の城は堅固だが」
 城塞都市のそれはというのだ。 
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