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世界の礎

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第九話 開墾その八

 砂漠もチベットも掌握してだ、彼は言った。
「ではいよいよな」
「中国ですね」
 カニが言ってきた。
「あの地ですね」
「満州から入り」
 そしてというのだ。
「砂漠からもな」
「攻めるのですね」
「そして高原からもだ」
 そこからもというのだ。
「長城を越えてな」
「あの長城を」
「壁は壊す」
 そうするというのだ。
「その武器を出そう」
「投石器ですか」
「それだけではない」
「といいますと」
「火薬だ」
 これだというのだ。
「これを出す時が来た」
「火薬ですか」
「これまで羅針盤を出してだ」
 そうしてというのだ。
「印刷もだがな」
「次はですか」
「これだ」
 火薬だというのだ。
「これを持ちいるとな」
「武器が出来ますか」
「銃や大砲にな」
 こういったものにというのだ。
「さらにだ」
「ありますか」
「そうだ、投げるものにもな」
「用いられますか」
「その威力は術に匹敵する」 
 火薬を用いた武器のそれはというのだ。
「だから術を使えない者でもな」
「彼等の様に戦えるのですね」
「そうなる」 
 まさにというのだ。
「だからだ」
「強力な兵器でですね」
「そうなる、これからはな」
「火薬とですね」
「それを用いた武器をな」
 そういったものをというのだ。
「出す、銃に大砲に」
「投げるものをですね」
「出すそれで中国の各国とだ」
「戦いますか」
「どうやらあの国はまだ春秋時代だ」
 何十もの国に分かれているということからこう読んだ、戦国時代なら七雄という風に国の数がより少ないというのだ。
「だからだ」
「それで、ですか」
「今度はな」
「火薬を持ちいて」
「中国の国々を攻める」
「それぞれの方から」
「そうだ、ではこれより出そう」
 義青は強い声で言った。
「火薬をな」
「それでな」
 皆義青の言葉に頷いた、そうしてだった。
 彼は実際に火薬を出しその使い方を教えた、また火縄銃や大砲を出してその他の投げるものや様々な火器も出してだ。
 そのうえでだ、こう言った。
「使い方も教える、ではだ」
「これよりはですね」
 ハルーシが応えた。
「火薬も用い戦い」
「勝つ、これは非常にだ」
「強いですね」
「これまでも他の国を圧倒してきたが」
「富だけでなく軍でも」
「これでだ」
 火薬と火器を導入してというのだ。 
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