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世界の礎

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第九話 開墾その七

「だから本来はだ」
「満州で農業は出来ないですか」
「そうだ、だがあの地も川がある」
 農業にどうしても必要なそれがというのだ。
「黒竜江がな」
「その川を用いますか」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「ジャガイモや麦をだ」
「植えさせますか」
「それに玉蜀黍だ」
「そちらもですね」
「コーリャンを出す」
 この作物をというのだ。
「そうする」
「コーリャンというものも」
「そうだ、そしてだ」
「あの地でもですね」
「農業を行う、それに暖炉も出す」
「暖炉ですか」
「帝国はこれまで寒冷な地に定住する者は少なかったがな」
 そうした地で暮らしているのは遊牧民達であった、その為雪を見た者も帝国では非常に稀であったのだ。
「だがな」
「満州は寒冷であるので」
「だからだ」
「暖炉というものもですか」
「出す、そして服もだ」
 これもというのだ。
「綿を入れた暖かいものをだ」
「出して下さいますか」
「そして暮らす様にする」 
 満州でというのだ。
「これからは」
「そうされますか」
「その暖炉もな」
 これもというのだ。
「質のいいだ」
「そうしたものをですか」
「出す」
 そうするというのだ。
「この度はな」
「そうされますか」
「さもないと凍えてだ」
 寒さにというのだ。
「命も落とす」
「そうもなりますか」
「だからだ」
「暖炉にですね」
「暖かい服も出しな」
 義青はさらに話した。
「家もだ」
「そうした家ですか」
「それを建てる様にさせる」 
 ヤクに話した。
「満州ではな、そしてだ」
「あの地で農業を行い」
「街や村ももうけていくのだ」
「帝国の領地もしますか」
「完全にな、そしてだ」
 義青は話を続けた。
「あの地に多くの民を移住させもして中国からもだ」
「受け入れますか」
「あの地は今は人が殆どいないが」 
 遊牧民がいるがだ、人口は極めて少ないのだ。
「しかしな」
「あの地を拓き」
「人が多いな」 
 そうしたというのだ。
「資源も豊富だしな」
「鉄等もですね」
「帝国の栄えた地の一つにする」
「わかりました、では」
「満州の開拓も進める」
 こう言ってだった。
 義青は満州も治めだした、この地に確かな者達を置き民から移住したい者を集いそうさせた。そしてだった。 
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