金木犀の許嫁
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第五十六話 真昼の許嫁その一
第五十六話 真昼の許嫁
真昼は家に帰って夕食と入浴の後で父親から電話を受けた、その電話が終わってから夜空の部屋に来て言った。
「私にもお見合いのお話来たわ」
「遂になの」
「そう、夜空ちゃんでね」
「次はお姉ちゃんね」
「お父さん順番が逆になったって言ってたけれど」
姉妹のというのだ。
「それでもってね、けれど順番はね」
「どうでもいいのね」
「どうでもいいでしょ」
実際にとだ、真昼は言った。
「そんなことは」
「結婚するのなら」
「そう、もうね」
それこそというのだ。
「結婚にしてもお見合いにしてもね」
「順番はどうでもよくて」
「結婚出来たら」
それならというのだ。
「もうね」
「それでいいわよね」
「だからね」
それでというのだ。
「私もね」
「そうお父さんに言ったのね」
「お母さんにもね」
「お母さんも一緒だったの」
「うん、それでね」
真昼はさらに話した。
「お相手は幸雄さんらしいのよ」
こう夜空に話した。
「これがね」
「えっ、幸雄さんなの」
「驚いたでしょ」
「まさかあの人なんて」
「私も最初言われて驚いたわ」
真昼もだった。
「同居している人となんて」
「そうよね」
「ただね」
それでもとだ、真昼は言葉を返した。
「考えてみたらね」
「それもなのね」
「あるわよ、幸雄さん真田家の人で」
「私達の主筋ね」
「銃融資のお家同士で結婚してきて」
「真田家ともね」
「だからね」
それでというのだ。
「有り得るから」
「そうよね」
「それで幸雄さんにも今日ね」
「お話いってるの」
「真田家の方から」
「それじゃあ」
「もうすぐね」
真昼はそれこそと話した。
「幸雄さん戻って来られるから」
「お見合いのお話するわね」
「そうなるわ」
こう妹に話した。
「お家でもね」
「急展開ね」
「そうね、けれどね」
それでもとだ、真昼は話した。
「本当に私達の間ではね」
「普通のことね」
「結婚重ねてきたから」
「真田家の方とも」
「代々でね」
「そうなるわね、じゃあね」
夜空は言った。
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