世界の礎
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第九話 開墾その一
第九話 開墾
義青は帝国領内、浮島も含めた多くの場所で開墾も進めていっていた。そのうえで米や麦をはじめとする多くの農作物を植えさせていっていたが。
「人口は増える一方だからな」
「だからですね」
先程降った母后と対立していた王であるハルーシが応えた、彼もまた帝国の王の一人として帝国デ重要な立場に就いたのだ。
「開墾出来る場所にですね」
「田畑をもうけてな」
「農地を確保しますか」
「そうだ、農法もな」
それもというのだ。
「輪作も入れてクローバーも撒き」
「荒れた地も緑にし」
「植林も行いな」
そうもしてというのだ。
「緑豊かな地にもしてだ」
「田畑も耕していく」
「そうしていくのだ」
「農地の拡大ですか」
「そして新たな村ひいては街ももうけるが」
ここで義青はこうも言った。
「屯田兵もな」
「置きますか」
「多くな」
彼等もというのだ。
「これからはな」
「そうしますか」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「何かあればな」
「武器を手に戦うのですね」
「隣国が攻めてきたりな」
「賊やモンスターが来れば」
「開墾地はまだ人がおらずだ」
そうした地域でというのだ。
「獣やモンスターもいるしな」
「賊もいたりしますね」
「だからだ」
「屯田兵で戦い」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「退ける」
「そうもしますね」
「農具自体も武器になるがな」
「鋤や鍬、鎌と」
「刺す又もな、だがやはりだ」
「確かな武具があると違います」
「その為屯田兵ももうける」
開墾場所にというのだ。
「普段は田畑を耕し」
「何かあれば戦う」
「そうしていく」
「そうしてですね」
「農地を増やしていくのだ」
「それでは」
「だが北の高原、モンゴルまではな」
「見渡す限りの草原です」
ハルーシの母后タハミーネがこのことを話した、中年の羊人の女であるが毛並みがよく羊人の間では絶世の美女と評判である。二人はアラビア風の服を着ている。
「まさに」
「農業には向かないな」
「はい」
義青にそうだと答えた。
「残念ですが」
「だからオアシスでだ」
「あの場所で」
「砂漠に点在していてな」
そうであってというのだ。
「街もそこからあるが」
「そのオアシスの水を使って」
「そうだ、農業を行いな」
そうしてというのだ。
「フォガラももうけるか」
「フォガラといいますと」
「地下の水を用いてそれを上げてだ」
地上までというのだ。
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