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ドリトル先生の長崎での出会い

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第十二幕その二

「中尉もあんなことしないでね」
「親戚の人も縁を切らないでね」
「蝶々さんが幸せになれたら」
「いいね」
「そう思うよ」
「そう、蝶々さんが幸せになれたら」
 それならという先生でした。
「これ以上はないまでにね」
「いいですね」
「僕もそう思うよ」
「ええ、しかし今もですよ」
 マグ氏はこうも言いました。
「人種のことで言う人はいますね」
「残念なことにね」
 先生は悲しいお顔になって応えました。
「そうだね」
「当時はそれが酷くて」
「今もね」
「ありますね」
「どの国でもいるよ」
「人種的にあれこれ言う人は」
「科学的根拠もなくてね」
 そうであってというのです。
「神様もだよ」
「否定していますよね」
「人間は誰でも同じだからね」
 それ故にというのです。
「もうね」
「それじゃあですよね」
「神様も否定しているよ」
「人種的な違いなんてないですね」
「能力や人格についてね」
「そうですよね」
「それがわかってないからね」
 だからだというのです。
「人種的偏見はね」
「あっちゃ駄目ですね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「本当にね」
「そうですよね」
「だから僕は人種主義を否定しているし」
 科学そして信仰からもというのです。
「そうした考えの人がいることをね」
「残念に思いますね」
「大谷翔平選手は白人でも黒人でもだよ」
 まさに人種に関係なくというのです。
「凄いよ」
「そうした人ですよね」
「そうだしね」 
 それでというのです。
「誰でも努力したらね」
「凄くなりますね」
「そうだよ、人種の違いなんてね」
 それこそというのです。
「個人の努力でね」
「どうでもなりますね」
「そうだよ、つまり基本的にね」
「人の能力は変わらないですね」
「そう考えますと」
「人種主義は間違いで」
「蝶々さんもね」
 この人もというのです。
「今度はね」
「幸せになることですね」
「そうであるべきだよ」
 先生は穏やかですが確かなお顔でお話しました、そうしてです。
 お店で皆にあると有り難いという商品を買ってそれからお家に戻りました、すると皆は先生に居間で言いました。
「いいお店だね」
「また行きたいわね」
「色々な商品があって清潔で」
「行きたいわね」
「うん、常連になろう」
 先生は皆に答えました、今はスーツから作務衣になっています。 
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