八条学園騒動記
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第七百九十話 下着その九
「日本の皇室の方々の服は」
「御用達よね」
ジュリアが応えた。
「やっぱり」
「だから派手じゃないけれど」
「いつもシックよね」
「シックだけれど」
それでもというのだ。
「やっぱり上等よね」
「それはね」
ジュリアはアロアに応えて述べた。
「伊達に皇室じゃないわよ」
「王室より上だから」
「天皇って皇帝で」
その立場にあられてというのだ、事実日本語以外では天皇は『皇帝』と表現されている。連合の公用語である銀河語でも同じだ。
「その服もね」
「御用達ね」
「宮内省の予算は少なくても」
「サハラの独裁者の贅沢費より少ないのよね」
「だから服のお金も少ないけれど」
そういったものも宮内省の予算から出るからだ。
「やっぱりね」
「上等のものね」
「あちらはね」
「そうよね、女の人の服は確かに高いけれど」
「日本の皇室だと御用達よ」
「そうね、しかし本当にね」
アロアはジュリアに自分達の傍にあるグレーの下着のセットの値段を観て言った。
「やっぱり高いわね」
「男の人のものと比べたら」
「かなりね」
「そうよね」
「色々な色があって」
そしてというのだ。
「デザインもだけれどね」
「それでもね」
「気軽にはね」
「買えないわね」
「お買いもののついでとか」
そうした感じではというのだ。
「買えないわ」
「もう下着を買うってね」
ジュディが言ってきた。
「心に定めて」
「そのうえで買う」
「そんなものよね」
「下着に集中してね」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「買うもので」
「それでね」
そうであってというのだ。
「気軽にはね」
「買えないわね」
「女の子の下着はね」
「今の私達だってそうだしね」
「そう、水着もそうだけれどね」
アロアはこちらの服の話もした。
「デザイン的には水着は下着だけれどね」
「はっきり言うとね」
まさにとだ、ジュディも頷いた。
「そうなのよね」
「これがね」
「そしてね」
それでというのだ。
「女の子は水着もね」
「高いのよね」
「男の子のものと比べると」
「これこそ価格社会ってレベルで」
そこまでの違いでというのだ。
「本当にね」
「違うわ」
「そうなのよね」
こう言うのだった。
「水着も」
「下着もでね」
「この違いが凄いわ」
「つくづくね」
「そしてね」
アロアは話を続けた。
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