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ハッピークローバー

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第百六十一話 文化祭の最後はその五

「ある人は地球は実は虫の星だって言ったけれど」
「人間じゃなくて」
「色々な種類の虫があちこちにいるからね」
 だからだというのだ。
「人間の星じゃなくてね」
「虫の星ね」
「そう言う人がいるけれど」
「アマゾンは特によね」
「虫が多いのよ」
「それでその虫も怖いのよね」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「これがね」
「虫も気を付けないといけないっていうのがね」
 一華はここまで聞いて言った。
「アマゾンだって思うけれど」
「怖いでしょ」
「一人で行きたくないわ」
 一華は少し苦笑いになって答えた。
「私はね」
「皆そう言うわね」
「それはね」 
「当然よね」
「死ぬかも知れないでしょ」
「ええ、実際アマゾンで死んだ人ってね」
「多いわよね」
「川を進んでる船が沈んで」
 そうしてというのだ。
「大勢の人がピラニアに食べられたってこともね」
「あったのね」
「そうだしね」
「実際に死んだ人多いのね」
「アマゾンでね」
 そうだというのだ。
「これがね」
「やっぱりそうよね」
「一歩間違えたら」
 その時はというのだ。
「猛獣やお魚の餌よ」
「それか疫病にやられるのね」
「毒蛇に噛まれるかね」
「滅茶苦茶怖いところね」
「だから考えてみたら」 
 一華に笑って話した。
「アマゾンは妖怪よりもね」
「生きものの方が怖いわね」
「アナコンダは実は大人しいけれどね」
「それでも大きいから人なんて一口よね」
「鬼一口って感じで」
 こうした妖怪も存在する、巨大な鬼がまさに一口で人を食べてしまうのだ。人が急に行方不明になった場合この妖怪の仕業かと言われたこともある。
「一飲むだけれどね」
「大人しくても怖いわね」
「これが二十メートル以上になったら」
 噂ではそこまで巨大なアナコンダもいるという。
「小舟だとね」
「丸飲みね」
「そうもなるわよ」
「洒落になってないわね」
「それで他にも一杯いるから」
「今お話してくれたみたいに」
「アマゾンはね」 
 この地域はというのだ。
「お化け屋敷以上にね」
「怖いところね」
「そう言うしかないわ」
「そうよね」
 一華も否定しなかった。
「私もね」
「お話聞いてるとそう思うでしょ」
「ええ」 
 実際にというのだ。 
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