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ハッピークローバー

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第百六十話 大きくなりたいその八

「そうだけれどね」
「それでもなのね」
「私としてはね」
「これ以上はなのね」
「欲しくないから」
「それ鳴海っちに言う?」
「言わないわ」
 すぐに否定した。
「言うことでもないでしょ」
「それはね」 
 一華も確かにと頷いた。
「そうよね」
「彼氏に言うことじゃないわね」
 富美子も言ってきた。
「具体的な理由は今一つ言えないけれど」
「女の子同士でする話題でね」
「やっぱりね」
「男の子には言えないわね」
「胸がどうとかいうことは」 
 どうにもというのだ。
「言えないわ」
「鳴海っちにもね」
「私もね、そうしたことはね」
「言えないわよね」
「誰にでも話せることと話せないことってあるわね」
 かな恵に真面目な顔で話した。
「世の中って」
「ええ、その人の耳に入れたらいけないお話とかもね」
 かな恵もこう返した。
「どうしてもね」
「あるわね」
「世の中にはね」
「それでね」
「鳴海っちにもよ」
「胸のことは言えないわね」
「どうもね、見ないでとは言わないけれど」 
 それでもというのだ。
「これ以上大きくならなくていいとかね」
「そうしたお話はね」
「出来ないわ」
 そうだというのだ。
「だからこうしてね」
「私達とだけお話するのね」
「女の子同士でね」
「そうしたお話ね」
「胸のこととかね、しかし胸が大きくても」
 かな恵は考える顔になって話した。
「それだけじゃないわよね」
「お尻、脚、何かとね」
 理虹がこうしたところの話をした。
「それぞれあるわね」
「身体だってね」
「男の人もそれぞれ好みあるしね」
「皆が皆胸大きければいいとかね」
「ないわね」
「そうよね、平安時代なんて」
 かな恵はこの時代の話をした、頭の中に黒髪を長く伸ばした十二単の女性を思い浮かべながら話した。
「黒髪が長くて奇麗な」
「もう踵どころかね」
「そのままだと床に着く位に長い」
「そこまで長くてね」 
 理虹も話に乗って話した。
「ストレートなのがよね」
「美人って言われてたしね」
「そうよね」
「それでお顔はどうもね」 
 かな恵はさらに話した。 
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