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夢幻水滸伝

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第三百八十一話 南から北へその八

「幸せになってもらうで」
「イザベル様達の統治の下で」
「そうしてもらうで」
 こう言うのだった。
「ええね」
「それでは」
 市長はほっとした顔で応えた。
「お願いします」
「そういうことでな」
 イザベルは笑って応えた、そしてだった。
 マリアと共に従わない街や村は攻めて降して勢力に入れていった、だがパラグアイ北部はこれといって大きな街や村はなく。
 これといった大きな戦はなく掌握出来た、それでイザベルはマリアに言った。
「こっちの世界でも我が国の北部は人がおらへんですね」
「そやったね」
 マリアもまさにと答えた。
「わかってたのしても」
「実際に進出してこの目で見るとわかりますね」
「実感するね」
「左様ですね」
「人口はおおよそ七二〇万で」
「起きた世界と変わらへんですね」
「その殆どが南部に集中してて」
 そうした状況でというのだ。
「東部とも言うけど」
「北部、西部は殆どいません」
「そうやね」
「そやから進出もです」
「楽やったね」
「北部は殆ど湿地帯で」
 そうした環境でというのだ。
「進出も容易やないし」
「密林も多くて」
「それでね」
 そうした環境でというのだ。
「ほんま人が少ないね」
「そうですね」
「別に積極的に進出せんでええね」
 北部はとだ、マリアは言った。
「自然はそのままで」
「あちらはですね」
「人が住める環境とはあまり言えへんし」
 そうした地域だからだというのだ。
「そやからね」
「北部はですね」
「あまり進出せえへんで」
「領土に加えても」
「南部を中心にね」
「発展させていきますか」
「そうしよね、北部は浮島もそんな環境やし」
 湿地帯であり人が暮らすには向いているとは言えないというのだ。
「そやからね」
「それで、ですね」
「南部を中心にやってこね」
「わかりました」
「開墾とかしても」
 当然環境、自然のそれを念頭に置いてだ。マリアは自然の声を聞くことが出来るドルイドとして言うのだった。
「蚊が物凄く多いし」
「マラリアの危険がありますね」
「それに危険な獣やモンスターも多いし」
「街や村を築くにしても」
「かなり難しいし」 
 そうした環境でというのだ。
「そやからね」
「このままですね」
「北部はね」
「それでは」 
 イザベルもそれではと頷いた。 
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